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2018年10月22日23:30

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春に向かって2018〜1〜秘密の投手力

今日は山梨県小瀬球場までやってきた。秋季高校野球関東大会の準々決勝。

前橋育英対山梨学院の試合だ。これに勝ってベスト4に進めばほぼ来春のセンバツ出場が決まると言っていい。

夏の第100回大会にも出場していた両校。山梨学院はこの夏は3連連続出場を果たしたがなかなか1勝が遠い。前橋育英は高橋光成投手を中心に初出場初優勝を成し遂げたのは2013年、その後2016年から3年連続出場しているというのは山梨学院と同じである。

山梨学院は1回戦で今年春夏連続出場を果たし3季連続出場を狙う中央学院を下し、前橋育英も夏は8年連続出場中の作新学院を破って準々決勝にコマを進めてきた。

山梨学院の先発は主将の相澤君。背番号は3のサウスポーはこの夏の甲子園でも途中でマウンドに上がっている。14−12という乱打戦に敗れた山梨学院は彼の経験を活かしてベスト4に進み春のセンバツ切符を手にしようとしたのだろう。

一方の前橋育英の先発は梶塚君。前橋育英らしい右投手という雰囲気だ。高橋君、皆川君、恩田君・・・・

このところ大学野球をずっと見てきた。考えてみると10月は1日から昨日の21日まで神宮にいなかったのは唯一試合のなかった19日だけ。それ以外はすべて六大学か東都の試合を観てきた。だから、どうしても投手のボールが遅く見えてしまう。高校生でありまだ新チーム結成間近だということもある。そしてこの一冬を超せば高校生は一気に変わるものだが・・・・

試合は前橋の先攻で始まった。山梨学院の相澤君は前橋を三者凡退に押さえた。だが、前橋からすれば一回りすれば打てそうな雰囲気はあった。

1回裏の山梨。先頭の渡辺君がセンター前の安打で出塁。すると2番の菅野君は初球をエンドランでセンター前にライナーで打ち返し1・3塁。3番の相澤君はこれも初球をレフト前に運んだ。あっさり3連打で1点を先制。

初回、初球・・・

監督に指示以外にはありえない積極策は見事にはまった。さらに四球で満塁とすると内野ゴロ併殺の間にさらに1点を追加した。

だが、前橋はここで悲観する必要は何もなかった。最初の3連打は仕方がない。だが、満塁後の守備体系は前進守備を取っておらず1点覚悟のアウト優先態勢だった。この時点での2−0はこうなった以上受け入れるという作戦でそれは成功した。

そして2回の表の前橋は先頭の森脇君のフェンスダイレクトの2塁打と内野ゴロで1死3塁とする。だが、吉澤君の3塁線を破るかに見えた打球に3塁走者は塁を離れたままボールを見ていた。3塁手が好捕し三本間での挟殺プレーとなりアウト、この間に打者走者は2塁に進み2死2塁となった。この時の3塁走者はもっとはっきりした方がよかった。3塁手の捕球を確認するのであればすぐに帰塁すべきポジションをとるべきであり、内野ゴロでゴーだったのであればすぐに本塁突入だった。たとえアウトになったとしてもこの走塁の中途半端が一番よくない。

しかし、この後岡部君の2塁打が1点を返すのだが・・・・

2−1となって前橋はなんとかいけそうかと思えた。だが2回の裏の山梨は高垣君が安打。送って岸本君は四球。2死後菅野君、逢澤君が連打で2点を追加した。

共通していることがある。山梨の打球はそのほとんどがセンターから逆方向へきちんとミートして打ち返しているという点だ。これが最後まで前橋を苦しめた。

4−1とされた前橋は3回に無死1・2塁のチャンスをつかむがバントはフライアウトとなり、その後2死1・3塁とチャンスを広げたが牽制アウトとなる。このアウトは1塁走者が飛び出して1・2塁間での挟殺プレー。当然3塁走者が気になる山梨だったが、3塁走者も中途半端に塁間にいただけで本塁突入という勝負にも出ず、逆に三本間に挟まれてアウトとなった。

4回の前橋も先頭打者が安打で出るがすぐに牽制に刺された。

前橋は走塁ミスで3つもアウトを重ねた。ここで1点でも取っていれば流れは全然違ったはずだ。しかし前橋はまだこのままでもチャンスは作れそうな気がした。だが、山梨の吉田監督はそれを察したのだろうか、牽制でアウトとして1死無走者となったところで投手を代えた。背番号11の駒井君だ。

彼もサウスポー。すぐに四球を出したが後続を断つと、4回は三者凡退。5回は2者連続三振の後に連打を浴びるが最後も三振で得点を許さない。しかもこの連打は共に内外野の間に落ちるポテンヒットだった。

それに比べて山梨の打線は活発だ。4回は先頭の1番渡辺君と2番の菅野君が連続2塁打で1点を追加すると4番の野村君の本塁打でこの回3点目を入れた。右打者の右中間への本塁打だった。ここで前橋は投手を阿部君に交代。

しかし山梨は5回も高垣君の2塁打のあと2つの四球の後、菅野君の2塁打でさらに2点を追加した。菅野君はこれで4打数4安打、4打点となった。

試合はこのまま9−1、7回コールドで山梨学院がベスト4に進み、来春のセンバツ出場に大きく近づいた。

前橋育英はこの大敗にそこまで悲観する必要はないように思える。確かにこの得点差での敗戦はいろいろな要素を鑑みてもセンバツ出場はほとんど無理だろう。だが、今日は山梨の積極的な攻撃があまりにはまった。そして、反撃のチャンスをバントや走塁のミスで自ら手放した。

2回は1点で終わるイニングではなかったし1番からの打順で無死1・2塁とした3回は最低でも1点、あわよくば大量点となってもおかしくはなかった。試合の流れからこれほど見放されては勝てないのは致し方ない。

一方の山梨学院はこの夏も強打の山梨だった。ここ数年は打撃が振るわず苦戦していたが今年の夏は甲子園でも12点を奪う強打を見せた。だがそれでも14点を失って敗れたわけだから問題は投手力。今日はエースナンバー1の投手は投げなかった。甲子園での勝利には何が必要か、問題点は明らかだ。当然吉田監督は考えているだろう。

センバツ出場をほぼ手中にした山梨学院。これからは勝負はもちろん、ほかのチームとの駆け引きが交錯する試合となるはずだ。



2018年10月22日 第71回秋季関東地区高校野球(於 小瀬スポーツ公園山日YBS球場)
前橋育英
010 000 0 = 1
220 320 x = 9

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