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2017年07月21日21:42

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夢のゆめの甲子園2017〜9〜千葉の早慶戦

甲子園・・・

これは高校生の全国大会を象徴する言葉だ。だから「何とか甲子園」というものが存在する。

クイズ甲子園は甲子園球場で行われるクイズ王決定戦ではない。


早慶戦・・・

同じ意味でこのことばは古い歴史を持つライバル対決という意味で使われる。

埼玉の春日部共栄対浦和学院、神奈川なら東海大相模対横浜・・・・

全国レベルではないが鳥取県では鳥取西対米子東というのも旧制中学からの歴史のある対決だ。

そういう意味では大阪の大阪桐蔭対履正社というのはなじめない。ここ十数年という期間限定なら別だが、そこに歴史を感じないからだ。

そして、千葉なら・・・・

戦国千葉と言いながら最近は実は3強。木更津総合に東海大望洋、専大松戸だ。この5年はその3校が出場しており、組み合わせにもよるが4強にもいつもその3校が顔を出す。

しかし、それでも千葉の早慶戦と言えば・・・・・

古い千葉の野球ファンなら必ずこう答えるだろう。

銚子商対習志野。

地方予選でベスト8を決定するまでに5回戦を要するマンモス都市部において公立王国を誇る千葉の優勝経験校はこの公立2校だけだ。

江川大会と言われた第56回大会、雨の延長戦を江川のサヨナラ四球で制した銚子商はそのまま優勝まで突っ走る。その時の宮内主将は開会式で選手宣誓を行い、閉会式で優勝旗を受け取った。

その翌年習志野が全国優勝を飾る。習志野のエースはヤクルトの監督を務めた小川さん。相手新居浜商のエース村上君が打たれた打球が髭の右翼手竹場君の前に落ちてサヨナラとなったときに彼はグラブで頭を抱えてマウンドで崩れ落ちたシーンは今でも覚えている。

しかし、その千葉が誇る2校は少しずつその差が開いてくる。

習志野はこの最近でも千葉における強豪の名をほしいままにしているが、銚子商は2008年に8強入りしているが、2012年に一つ勝って2回戦負けして以来、その後は4年続けて初戦敗退していた。


久々のベスト16・・・

「きっと勝ちます、勝たせます」という銚子商後援会のそろいのTシャツでこの日をマリンスタジアムに訪れた。

最初に言うが今日の3試合の中でこの平日の朝8時45分から開始されたこの試合が一番観客が多かった。それだけ注目の一戦だった。

いつものように美爆音の習志野。全国トップレベルの吹奏楽部全員、約200人が奏でる応援はおそらく甲子園が10万人収容となってもなんら問題ないくらいの音量の演奏を繰り広げる。


そんな中で背番号3を背負い先発マウンドに立った銚子商の押樽くんは立ち上がりから失点したが4回には自ら本塁打で1点を追加した。

しかし、習志野との戦力差は歴然としていた。毎回のように得点された。

ボーイズリーグ時代に各校からオファーがきたという押樽君、それでも地元の銚子商に進学した。最後には選番号1の葛西君をマウンドに送り、かつては銚子商には見られなかった記念代打のような采配もあった。

過去の栄光を知る者としては悲しくも思ったが、それは致し方ない。

銚子商で野球をやる。銚子水産高校との統合が決まったとき校名が変わるのかと思ったが、それは変わることなく、ユニフォームには今でも「CHOSHO」

野球ファンからすればいいのかもしれないが、水産高校のOBはどう思うだろう。時が流れるといろいろなものが変わる。

きっと勝ちます、勝たせます・・・

でも銚子商が本当に弱くなってもその伝統は揺るがないはずだ。

試合が終わってからのエールの交換。両校ともに全力の声と出してのエールだった。

「フレー、フレー、ならこう!」
「フレー、フレー、ちょうしょう!」

夏の大会でのこの対決は32年ぶり。その間に戦力に差がでても、互いを尊重する。強い弱いは関係ない。

戦力差があっても互いを称えあう、それこそが早慶戦なのだ。


素晴らしい千葉の早慶戦だったと思う。そしてそれを一番感じているのは千葉の高校野球ファン以上に両校関係者ではないだろうか・・・


銚子商
000 100 0 = 1
210 221 x = 8
習志野
      7回コールド

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