ウチでは唐手と意拳の両方を稽古しているが、禅寺の住職さんとそのお弟子さん1名が、立禅とも呼ばれる意拳に興味があるということで稽古に来られた。住職というと高齢なイメージがわくが、二人とも、見た目の年齢は40代後半くらいだろうか。
軽く、武術としての唐手と意拳の説明と実演をした後に、タントウ4種をやった。さずが、普段から座禅をしているお二人だけあって、地味な稽古であるタントウを苦とは感じないようだった。
その後、推手を一緒にやってみてビックリした。二人とも体軸の維持力が素晴らしい。特に、住職さんは推手の押し引きに力みによる力の滞りがなく、初めてとは思えない程「姿勢の力」を発揮していた。推手をやっていて住職が「気持ちいい」との発言。先生はよく「相手を敵だとか異物だとかと考えるのではなく、相手と一致、一体化するように行う」と言うが、今日は言っていない。それを聞くまでもなく実感しているということなのだろうか。
合間に雑談したところ、座禅では、丹田が大きく膨らむような体感がなければ良い座禅にはなり難いとか、禅僧が武術の熟練者であったり、武術の熟練者が禅寺に来たりするので武術に興味があったとか、色々な話が聞けた。
単発的に体験しに来ていたのだと思っていたら、今後も稽古に来ようと思っているとのこと。
丹田への意識や禅においては大先輩であるお二人に、武術では追い抜かれないよう気が引き締まる思いがした。
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