mixiユーザー(id:2145604)

2014年03月18日21:35

395 view

『スポーツの品格』−最近読んだ本

先日、書店でフト立読みしかけ肯く点が多く、思わずレジに持っていった本。

集英社新書『スポーツの品格』桑田真澄, 佐山和夫
http://www.amazon.co.jp/dp/4087207102

思い出して欲しい−スポーツをした思い出でで楽しかったことを…ゲームで勝ったときより、ゲームや練習の中で旨く体が動き狙いどおりのプレイが出来た時のことではなないだろうか。
それがスポーツの醍醐味であり、人をスポーツに駆り立てるものだろう。ゲームの勝ち負けはアクセントにしか過ぎない。しかしそのアクセントは強烈でもあり商業主義とあいまり勝利至上主義を呼び込むことはたやすい。

それを明確に否定した姿勢。そして体罰は目前の試合の勝利は導くかもしれないが、プレーヤーの成熟を阻害すると否定して言い切る姿勢には拍手を送りたい。


だが…
#僕は「体罰はダメ」と言います。でも、それは昔に遡ってすべてを否定するという意味ではありません。当時は正しかったかもしれないけれど、でも、いまの時代はダメですよ、違いますよ、ということを僕は言いたいのです。(p33)
との言葉は全く同意できない。どの時代において体罰や強制させての苦行だけの練習は選手の判断力を奪い、突発的な事態への対応を失わせる。
そして「当時は正しかった」とされる理由は非常に曖昧で上記の弊害へのエクスキューズとはなりえない。たとえ、いつの時代でもスポーツへの弊害は弊害で強い兵隊を作ろうと上位の学校へ行けようと関係はなく、自主性と判断力のない人間をつくる。【まぁ兵隊には自主性も判断力も必要ないかもしれないが…】

この一箇所を除いて実に読み応えがありスポーツとはナニかについて再考するに当り参考になる。某元宮家の方に読ませてみたい一書である。

さらに、明治5年に日本に野球を伝えたストレンジ氏がスポーツマンシップをまず説き「審判に文句を言うな」「競技においてもっとも尊いのは、最善を尽くすことで、心残りがないようにすることだ。勝敗などは、第二の問題である。」(p90)
実によい言葉である。140年前の、この言葉は今でも色褪せていない。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年03月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記