志布志駅=鹿屋=根占港
根占港に着いた鹿児島交通根占行きと港の待合所
志布志始発の日南線を見送って、駅前のバス停に移動する。駅にあるベンチにおっさんが寝ているが、ここに住み着いているのだろうか。
鹿児島県内のバスではSuicaが使えないという。鹿児島県内のみで使えるICカードがあって、それしか使えないらしい。バスにはICリーダーが付いていて、一見するとSuicaを使えるように思うからがっかりする。
バスは途中途中で高校生を拾いながら鹿屋を目指す。道中は全くの田舎でもなく、しかし市街地でもないような、何とも中途半端な感じ。そんな風景を一時間も眺めると、鹿屋が大都会にも思える。
根占方面への乗り継ぎは、鹿屋市役所最寄の「市役所前」でも可能だ。この場合、道を挟んだ反対側のバス停で待っていればよい。ちなみに、付近には大隅線関連の資料館がある。開館時間外でも、眺めることはできるだろう。
一方、買い物をしたい場合は、すぐ近くにマックスバリュがある鹿屋まで乗ることをお勧めする。待ち時間が長い場合も、鹿屋まで乗ったほうが安心かもしれない。
根占行きのバスは海沿いを走る。バスの車窓からも容易に対岸を望むことができる。
根占港の近くには何らかの観光施設が点在しているらしいのだが、車でないとそれらを回ることは困難であると感じられる。港も含めて一ヶ所に集積してくれれば便利なのに。
根占港=指宿港=指宿駅
指宿港到着のなんきゅう10号
なんきゅう10号は揺れる。
…これまでに乗った旅客船のなかで最小に違いないこの船、薩摩湾は波など無いだろうとたかをくくっていたのが災いしたのか、上下に大きく揺れる。所要時間が20分たらずであるから良かったが、一時間も乗っていたら確実にK.O.されるだろう。
指宿港の船着場前には、指宿駅を経由して鰻池まで行く「西郷どんバス」なるものが走っている。しかし、これとは別に「イッシーバス」なるコミュニティバスが指宿には存在する。
指宿港から砂湯を体験しようと思うと、一旦指宿駅まで出て、バスを乗り継がなければならない。港にはこない「イッシーバス」は、砂湯方面へ走っている。
…指宿といえば砂湯のはずなのに、この「西郷どんバス」なる役立たずは何をしているのだろう。「イッシーバス」と合わせて系統を整理すべきだ。
「砂むし会館砂楽」なるところで砂湯を体験する。
…気持ちがよいかと言われれば、そうかもしれない。
やって来た客へ機械的に砂をかけ埋めていく係員を見ていると、何というか、アウシュビッツもこんな感じだったのだろうかと考えてしまう。
指宿〜枕崎〜鹿児島中央〜宮崎
枕崎駅 …何か立派になってる
指宿枕崎線も、山川を出ると海が見えなくなってしまう。沿線には延々サツマイモの畑が広がる。白っぽい芋が見えるから、コガネセンガンだろうか。恐らく焼酎用だ。
西大山では、行きも帰りも少し停車した。駅前には観光バスも見える。それを見越した店屋まである。
一般客の乗降は勿論ない。
枕崎の駅は、2013年に立派にしたらしい。前に来たときは、本当になにもなかったように記憶しているが、それも曖昧だ。
駅前には枕崎であがる水産物を売りにしている食堂兼居酒屋がある。時間もないし、いかんせん枕崎が売りにしている鰹は血生臭くて好きでない。鹿児島空港行きのリムジンバスを横目に、スーパーで白熊を買って車内に戻る。
鹿児島中央までの道のりは、やはりキツかった。喜入を過ぎて、何か伊東線に乗っているような錯覚を覚える区間もあったが、総じて退屈だった。
今回、鹿児島で少し観光をしようと思っていたのだが、連日の長時間乗車に体調不良も加わって、結局これまで通り乗り換えだけになってしまった。…翌日も、時間はあったのに、かるかんだけ購入して満足してしまい、気がついたら新幹線に乗っていた。
鹿児島中央からきりしまで宮崎へ。
宮崎では、少し街に出てみた。入った居酒屋では、昨日同様「どちらにいかれましたか?」と聞かれた。
宮崎地鶏を注文すると、何故鶏が炒め物チックに、それも黒っぽく出てくるのだろう。一度も美味しいと思ったことがない。
それに反し、一緒に注文したメヒカリは美味しかった。
しかし焼酎を全く呑めないとはいえ、多くの焼酎瓶に睨まれながら日本酒を呑むのはあまり楽しいことではない。…南九州で「酒蔵」というと「焼酎の製造元」を指すくらいだから致し方ないか。
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