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2018年09月22日08:10

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タローちゃんの縄文

「火炎土器は深海を表している」
と岡本太郎は言っていたという
どういった意味なのかよくわからないということだ

そんなもん 決まっているじゃないかとおれは思う
意識の深海だよ
人間の深い底にある無意識だよ
とか思う
知らんけどw

岡本太郎は 縄文土器をアートとして捉えた最初の人だ
工芸品ではなく純粋芸術として捉えるということの意味はいかなるものであるか

工芸品には積極的に伝えようとするものがない
ないからこそ
そこに現れる表現は繰り返し繰り返し洗いざらしにされ
その時代の美意識だけが残る
人間としての営為の中で
最低限 どうしても残ってしまう美意識の結晶だけがそこに残る
工芸品とはそういうものだ

芸術とは伝えるべきものしかない
言葉で説明しようにも どうあがいても説明しきれない
欲求不満の塊をぎゅうぎゅうと押し込めて
自我の奥の方にある不安と祈りがないまぜになったものだ
それを一つの物語として
止むに止まれず作り上げるものが芸術である

タローちゃんは縄文土器を見て
これは芸術であるとした
工芸品ではない
そこには遠慮も恥ずかしさもない
自我の奥にある抑えきれないものを
技巧も上手く見せようという意識も何も用意しないまま
これでもかこれでもかと作り上げたものが かの土器群である

一種のトランス状態に近かったのではないかと思う
粘土が乾くまでのわずかな時間に
ひたすら 人間としての限界的な集中力を用いて作り上げたものだ
静謐の中で作り上げる工芸品とは別種の精神だ

見るものを不安にさせ辱め
生きるということがどんな困難を伴うのか
偽善や知ったかぶりのスノッブな態度に目も向けない
次の命を 自分の命を賭してつなぎ続け
飯を食い セックスをし
その切ない喜びの中に生き続ける人間が
そうせよと命じる無意識とぶつかるエネルギーが
縄文土器を作っている

宗教であるとは とても言い難いくらい
洗練とも論理とも程遠い
そんなあけすけな古代の祈りだろう

だから目が離せない





■縄文の怪物か? 曼荼羅か? 岡本太郎が太陽の塔に込めたメッセージとは?
(THE PAGE - 09月21日 19:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=5299597
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