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11日は、3月のダイヤ改正で定期運行を辞める夜行列車、「能登」と「北陸」に乗っておくため、下り「能登」で早朝金沢に着いた。
次は、夜の上り「北陸」に乗るため、夜まで北陸にいなければならないから、利用している「北陸フリーきっぷ」のフリー区間をあちこち乗って過ごした。
昼飯にどこで何を食べるかが問題だ。
せっかく久しぶりに北陸まで来たんだから、北陸ならではのモノを食べたい。
そこで、富山県城端と、隣の福光や、山を越えた金沢地区だけで一般的なアレを食べようと、城端線に乗り福光で降りた。
この地域では、昔は「蒲焼き」と言えばウナギではなくドジョウが一般的で、今もお年寄りは「蒲焼き」と言えばドジョウだと言う。
この地域では、「ドジョウの蒲焼き」はスーパーでも売っているらしいが、福光には今でも専門店が2軒残っているという。
2軒のうち、福光駅から近い「杓子屋」へ行ってみた。
「杓子屋」は、駅から歩いて10分ほどの商店街にあった。
ここで昼飯にしようと思っていたが、「杓子屋」に入ると持ち帰り専門店であった。
売っているのはウナギの蒲焼きと1串90円のドジョウの蒲焼きだけ。
旅行会社もやっており、旅行会社の片隅で蒲焼きも売っているような感じだ。
ここで食べるわけにいかないのか…
しかし、わざわざ福光まで来たんだから、ドジョウを食べないわけにはいかない。
1食分で何串くらいがちょうどいいのか分からないが、とりあえず5本買った。
ドジョウは買ったが、どこで食べよう?
ドジョウ串だけかじるのも寂しい。
近所にそば屋があったので、「杓子屋で買ったドジョウも一緒に食べていいですか?」と尋ねてみたところ、OKとのこと。
おろしそばとそばの実ご飯を食べながら、ドジョウの蒲焼きをひと口かじってみる。
タレは鰻のタレと同じみたいだが、ウナギより細いから、カリッと焼き上がっている。
旨いな。
ドジョウの骨ごと焼いてあるので、中骨がサクッとしており食感がいい。
1串に1つくらい刺さっている頭の部分がほんのり苦くて、濃厚なタレとあいまっておいしい。
身は泥臭くなく、こりゃ絶品だ。
ウナギより旨いかも。
帰りがけに追加で3本買って、城端線に乗ってからまた食べた。
東京では柳川鍋でよく食べたし、東京を離れてからもから揚げでドジョウはたまに食べるが、蒲焼きの方が断然旨いな。
こんなにおいしいのに、どうしてこの地方でしか蒲焼き串で食べないんだろう…
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