貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
【|隔世《かくせい》の感】。
大辞泉先生にご登場いただきますと、
【変化が激しく、まるで世代が変わってしまったかのような感じ】とあります。
浦島太郎が最も当てはまる言葉ですね。
竜宮城で過ごした3年間が、現世では700年も経過している。
現実で考えてみますと、2017年の700年前ですから単純計算で1317年。
元寇を越えて、鎌倉幕府が末期に差し掛かりつつあった頃合です。
役所広司さん扮する江戸時代の武士が現世に飛んできて悪戦苦闘するという
滑稽なコマーシャルがありますが、
それよりも昔の住人が現世に転生してきたとすると、そりゃぁ驚きもしますよね。
そこまで大きく話を拡げるつもりはないのですが、
無駄文の特色を言い表してみますと、半数はこの言葉に触れているような気がします。
今回もそんな隔世の感に触れたお話をしようと思います。
少々シリアス寄りになるとは思いますが、お付き合いいただければ幸甚です。
この頃から、カレンダーを眺めては溜息をついていたのを|朧気《おぼろげ》ながら覚えています。
カウントダウンを告げる忍びが、密かに肩を叩きに迫ってきます。
残り1週間近くになりますと、曜日をカウントするよりも、
24時間に置き換えて「あと168時間しかない…」と焦燥感と軽い絶望感に駆られます。
現在【或る二人の会話】で夏休みをテーマにした作品を紹介しておりますが、
宿題の中でも最も苦手だった絵日記と図画工作の記憶から、
インスピレーションを得たモノです。
そんな小学生時代の逸般人が漠然と感じていたことは、
「そうかぁ…北海道ではもう学校が始まっているんだよなぁ…」と。
某大手の学習ノートの冒頭に書かれていた些細なエピソードが脳裏に焼き付いていたのは、
小中学校時代は、苛めの標的になっていたこともあり、
日数が進むごとに憂鬱さ加減に拍車がかけられたこともあったかもしれませんね。
しかし、そんな時代から既に四半世紀と世紀を飛び越えた21世紀。
「夏休みは月末まで」という固定観念から、
1日は始業式で終わるから、夏休みの宿題は3日までに終わらせればいいんだよなぁと、
今年の小中学生はツキがあるなぁと思っていると、
小学生の歓声がテレビを通して聞こえてきました。
ニュースのテロップでは【早くも2学期がスタート】とありました。
考えてみれば、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学と
幼児期から受験戦争に晒されている子供達ですし、
1つでもそのルートを踏み外してしまうと、負け組決定とも呼ばれる昨今、
親御さんが躍起になって、夏休み中も学習塾に通わせたているでしょうから、
21世紀を生きる子供達にとっては、
本当の意味の夏休みはお盆の帰省の数日間しかないかもしれませんし、
田舎のない子供達にとっては、実質上の夏休みは存在していないかもしれません。
時代は動いている。
とはいえ、この争いばかりが続く時代に生を受けていたと想像すると、思わずゾッとするのです。
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