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2016年07月24日23:24

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ラブライブ・サンシャイン!第4話感想メモ

千歌の練習着に書いているのは「千」じゃなくて「チ」だったんだね。
何を今更と思われるかもしれませんが、3話でも気づいてたんだけど、つい書けてなかったので、まず書いておきますw


■第4話「ふたりのキモチ」

初っ端、花丸とルビィの中学時代の制服姿から始まる。
かわいいですねぇ。
今回はこの二人のお互いを想う優しさと絆のお話。
そして、3年生たちが抱える2年前の心のキズとは……。


■承認され、部室までできた「スクールアイドル<del>陪</del> 部」

嵐の中のファーストライブで高海家の姉達や町の人達の善意もあって成功したことを受けて、理事長マリーがノリノリで申請書に判子を押す姿は、まるでガオガイガーの大河長官のようw
そんな理事長マリーが何故千歌達の肩を持ってくれたのかを訝しむ梨子。
「スクールアイドルが好きなんじゃない」と単純に答える千歌に、「それだけじゃないと思うんだけど」と視聴者の声を代弁してくれる梨子。
とりあえず答え合わせはひとまず置かれます。

あてがわれた部室はえらい散らかりっぷりと埃の舞いっぷりで片づけて使えというのは、このテの新規部活動ものでは定番ですネ。
実はラブライブ!で好きな描写として、校内のシーンでのあの舞った埃に光が反射してキラキラするところが、強く学校であることを印象付けてくれます。
サンシャイン!!ではほとんどありませんでしたが、今回部室で見せてくれました。
これを見ると「ラブライブ!だな」と感じるのです。
とは言うものの、今回のは本当に埃が多かったからなんでしょうけど。

体育館内の部屋の為か、バトミントンのシャトルやバスケットボール、ディアボロ(中国ゴマ)、ネットなんかも置かれているものの、本や資料類も散乱している有様。
その中でホワイトボードに見つける消し忘れられた文字たち……

<blockquote>(梨子)歌詞かな?
(曜) どうしてここに?
(千歌)わからない</blockquote>
理事長マリーが「ここを使え」と渡してきた鍵と部屋そのものが『託された』ものだとしたら、そのホワイトボードはきっと2年前に歩みを止めた時そのものを刻んでいたのかもしれません。


■互いを互いに大切に想う二人の絆

スクールアイドル部の部室ができていた、またライブが見られると喜ぶルビィ。その報告を「よかったね」と微笑み返す花丸。
しかし、千歌からの強引な勧誘=穂乃果も言ってた「悪いようにはしない」を口にしながら=を受けて、「そういうの苦手」と断る花丸に対し、ルビィは明らかに興味があるのに「ルビィも…」と断る。
そんなルビィに憂い顔の花丸。

<blockquote>(ルビィ)スクールアイドルかぁ……
(花丸) やりたいんじゃないの?
(ルビィ)え? でもぉ……</blockquote>
ここが今回の軸ですね。
ダイヤがやはりスクールアイドル、μ'sのことが好きで、ルビィと一緒に真似して歌ったりしていたというその姿がキュートでw
しかし、(1年生の袖なしの夏服姿で!)アイドル誌を「それ、見たくない」と急な心変わりしたのは、やはりスクールアイドル絡みでの事件があったのでしょうか。

「ルビィも嫌いにならなきゃいけない」と言うルビィに、「どうして?」と花丸は眉を顰めます。
ルビィは「お姉ちゃんが見たくないと言ったものを好きではいられないよ」と答え、逆に花丸に問います。

<blockquote>(ルビィ)“それに”……花丸ちゃんは興味ないの、スクールアイドル
(花丸) マル!? ないない! 運動苦手だし、オラ…オラとか言っちゃう時あるし
(ルビィ)“じゃあ”、ルビィも平気</blockquote>
この“それに”と“じゃあ”は完全に繋がっているんですね。
眉を顰めた花丸と同じくらい、ルビィは花丸の表に見せない想いに気付いているんですね。

中学時代に出会って、一人が二人になったことで世界が広がったと共に、花丸にとってはルビィの足枷になっているとも考えている節が見受けられます。
そう考えるのは、花丸がとっても優しい娘だから。
その優しさをルビィが知らないわけがありません。
そんな優しい花丸をまた独りに戻してしまうことなんて、やはり優しいルビィにできるわけがありません。
それと同時に大好きな姉・ダイヤのこともまた独りにしたくない、と思っていたのでしょうか。
これをルビィからダイヤへの“依存”と取るかどうかによっても変わるとは思いますが、私は上記にある通り、優しいルビィの“意志=キモチ”によるものだと考えています。


■マリーが繋ごうとする3年ズの絆

マリーの今度のターゲットは果南。
休学が終わったらスクールアイドルをやるのだとスカウトに来たと言うマリー。
「本気?」と剣呑な態で尋ねる果南に、マリーは真剣な声音で答えます。

<blockquote>「でなければ、戻ってこないよ」</blockquote>
それに対し、果南は感情を昂らせて、おそらくは拒絶の言葉を返したのでしょう。
画面ではカメラが遠くに引き、果南の声を聞かせてはくれません。
マリーに背を向け歩き去る果南に、「相変わらず頑固親父だね」って……
「親父」は余計でしょ(^^;

それにしても、頑なにスクールアイドルから距離を置こうとする果南。
そして、ある日突然「見たくない」とまで言い放ち、スクールアイドル部を認めようとしないダイヤ。
言動はふざけているように見えて、ある意味必死になって動いている鞠莉。
なんだか悲壮感を纏う三人。

この三人の過去は、TVアニメ版サンシャイン!!の物語前半の肝であることは間違いありません。
雑誌連載、1stシングルPV等の設定を大きく変えることは、μ'sでも行われてきました。
しかし、3年生三人共丸ごと変えてくるとはなかなかに英断だったのではないでしょうか。
もちろん評価はこれからではありますが、物語の作り手としては視聴者の興味をこれだけ惹きつけているのですから、現時点ではかなり成功していると言えるでしょう。
その分、この話の結末のハードルはかなり高くなっています。
ここをうまく落とせるかどうかが、この作品の評価に大きく関わると言って過言ではないでしょう。


■花丸のキモチ、ルビィのキモチ

花丸は、ルビィが自分やダイヤのことばかり気にして、自分のキモチを偽ることがやるせなくて、『一芝居』打つことを決心します。
それは、スクールアイドル部への体験入部。
自分を独りから二人にしてくれたルビィへの恩返しとしてか、ルビィに自分のキモチに正直になって欲しいと願い、その願いを自分の『夢』と“嘯き”ます。
いや、花丸自身は本気でルビィの背を押したかったんでしょう。
だからこそ、ぐずるルビィの手を引っ張るように自分から「やってみたいから」とまで言ってのけた。
ただ、ルビィが一貫して心惹かれているアイドルというものに対し、何の感情も持っていなかったわけではなく、ほのかな憧れのキモチは芽生えていたのでしょう。
でも実際に練習に参加してみて、階段の駆け上がりで瞬く間に置いて行かれる状況で、まるでロケットの切り離しのようにルビィの背を押して、自分は離れようとします。
最初から自分で言っていた通り“運動が苦手だからスクールアイドルなんてできない”という決めつけを以てして。
追い付けない自分と一緒に行こうと戻ってきたルビィから足枷を解こうと、「もっと自分のキモチ、大切にしなきゃ」「自分に嘘吐いて、無理に人に合わせようとしても辛いだけだよ」と諭します。
でもそれは、何よりルビィに改めて欲しかったことが花丸自身に返ってきているとも気づかずに。
ルビィは「合わせているわけじゃない」と口にしますが、花丸の「走らなきゃ」という求めに応えます。
もうこの時には、花丸の真意に気付いていたのでしょう。
それだけ、ルビィという娘は大好きな人のキモチにはとても敏感で、とても優しい娘なのだと思いました。

そして、花丸はもう一勝負するべく階段を下りて、ダイヤと対峙します。
ダイヤにとっては言われるまでもなく痛いほどわかっているルビィのキモチ。
そのルビィも花丸の言葉を真正面から受け止めて、ダイヤと向き合います。


■マリーが言う、ダイヤの『希望』とは?

「よかったね。やっと“希望”が叶って」

日が改まり、ダイヤにそう声をかけるマリー。
この“希望”とは一体「何のこと」なのでしょう。
単純に、ルビィの姉離れを指すものなのか。
ダイヤがルビィにかけてしまった呪いの戒めから、ルビィ自身のキモチで抜け出してくれたことなのか。
イコール、ダイヤ自身をも閉じ込めていた迷路の出口の手掛かりをルビィが示してくれたことか。
いずれにしても、ルビィは正式にスクールアイドル部に入部することを決心します。

しかし、友の自己犠牲により自分だけが『夢』を負うことをルビィは良しとはしません。


■相変わらず人たらしなイケメン千歌

<blockquote>これでマルのお話はおしまい。
もう『夢』は叶ったから。
マルは本の世界に戻るの。
大丈夫、ひとりでも。</blockquote>
童話の結末を読むかのように、そう自分に言い聞かせる花丸。
抽斗にあるルビィも持っていたμ'sが特集されている本を広げ、まるで物語の主人公のように輝いていた“星空凛”の姿に向かって「バイバイ」と呟きます。
でも「バイバイ」って、どうしても“諦めよう”としている風にしか聞こえません。

そんな花丸を、花丸のキモチを受け止めたルビィが放しません。
ほのかに、でも確実に芽生えていた花丸のスクールアイドルへの気持ちに気付いたルビィの『夢』は、実は「花丸ちゃんと一緒にスクールアイドルをできたら」へと育っていました。

「無理、向かない」と尻込みする花丸に、μ'sの“星空凛”もずっとスクールアイドルに向いていないと思っていた、と教えます。
そして、「ルビィ、スクールアイドルをやりたい! 花丸ちゃんと!」とルビィが本当に“やりたい”ことを真正直にぶつけます。
ダメ押しはやはり千歌が勤めます。

<blockquote>「私だってそうだよ。
 一番大切なのは、できるかどうかじゃない。
 やりたいかどうかだよ!」</blockquote>
満面の笑顔で右手を差し出す千歌。
穂乃果がある意味失敗することを考えずに怖いもの知らずに突き進んで周りを巻き込んでいったのに対し、
千歌は普通の自分が、“やりたい、変わりたい、輝きたい”という強い想いで臨んで、結果に繋がることを学んでいます。
それによる自信があるからこそ、“私だってそうだよ”と“変われるんだよ”と胸を張って言葉にし、相手の心を打つことができるのだと思います。

今回のお話、前作1期で大好きだった第4話とやはり構図が似通っていますが、より昇華して、より直接的に訴えて来ています。
前作で真姫はまだしも、凛の加入の動機づけがやや弱かったのに比べ、ルビィと花丸は互いに互いの背を押して、Aqours加入の道筋を綺麗に描いてくれました。
その点を以てして、サンシャイン!!第4話も非常に心に残るお話になったと思います。


■『CROCUS』というアイドル誌と“ラブライブ!5周年”という時系列の指標

“ハイレゾリューションアイドルマガジン”と銘打ったアイドル雑誌『CROCUS(クロキュス)』が、第3話からキーアイテムとして度々出てきています。
今回はその特別号の表紙で“ラブライブ!5周年記念号”という時系列の指標が示されました。
ただ、これを額面通りに受け取っていいものかどうかが若干疑問が残ります。
というのも、第3話にて書店でルビィが立ち読みしていた際に表紙が大写しされていましたが、「何月号」という表記が見つかりません。
更には、第4話で出ていたのは「特別号」と表記されています。
これ、もしかするとムック本の類で、「リスアニ!」のようにお店にも比較的長く置かれる可能性がある本なのかもしれません。
しかし、最低限でμ's結成から丸5年は経過していることにはなります。
真姫・凛・花陽の3人も少なくとも20歳を迎えていることになりますね。
今後もこんな形でパズルピースのように時系列や背景に関する情報が示されるのでしょうか。楽しみです。
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