若い頃の音楽との関わり方はまずギターの練習から始めて途中から気に入ったフレーズが演奏できるとちゃんとした楽曲として完成させたくなった気がする。
どうやらそれは今でも変わっていなくて、変わったことと言えば落ち着いて取り組む余裕ができたことと、音楽を作るための機材が格段に進歩したこと。
20代の頃はまずギターの音を歪ませたくてファズというエフェクターを買った。
このファズというエフェクターは世の中ではその後ディストーションやオーバードライブというものに取って代わられることになる。
で、私もファズだけではなくもっと空間的な音を出したくなって次にアナログエコーなるものを買った。
そしていよいよ満足な音が出せるようになり、多重録音したくなってカセットテープ式の4トラック多重録音機を買ったと思う。
これは当時の値段で16万ぐらいした。
現在の貨幣価値と当時のを比べると昔の方が3〜4倍ぐらいしたらしいので現在の50万ぐらいのものを買ったことになる。
で、当然ギターだけでは弾き語りぐらいしかできないのでそれは私の目指すものではなかった。
当然ベースやドラムも欲しくなった。
とは言え、そんなものを買っても演奏できるようになるのはいつのことやらである。
そこでドラムは打ち込み式のドラムマシンを買った。これが5万円ぐらい。
あとはベースなのだが、きっとそのうち他の楽器も欲しくなるに違いないと思って少し考えた。
本当に考えたのは少しだけで、そんなに時間がかからずに結論は出た。
シンセサイザーを買おう!
それも他の楽器の代用ができるように和音が出せなくてはだめだ、それならポリフォニックシンセサイザーだろう。
ということになり、その頃画期的低価格で発売されたKORGのポリフォニックシンセサイザーを買った。
これが26万円ぐらいだった。
今の価値にして100万円ぐらいか、
我ながらよく買ったものだと思う。
で、その頃になると自分はあの喜太郎さんの影響を受けていた。
もう歪んだギターサウンドは必要無くなっていた。
ほとんどシンセサイザーだけ、たまにドラムマシンも使用して、何曲だろう?せいぜい10曲ぐらい作って録音したと思う。
46分のカセットテープに収まるぐらい。
そのカセットテープは以前の勤め先の先輩に貸したきりになっている。他には残っていない、不覚だった。
で、今もう一度同じことがしたくなっている。
そして機材は比較にならないほど安価になっている。
多重録音機は2万円ほどで、ドラムの音に近いリズムマシンも付いている。
さすがにシンセサイザーはそれなりの値段で10万円を少し切るぐらいだ。
でもどうしよう、シンセは今の自分に必要だろうか?
エレキベースならそんなに苦労せずに弾けるようになりそうだし、家には息子の電子ピアノもある。
それに今時はDTM(デスクトップミュージック)というものもある。
まあ、ゆっくり考えることにしよう。
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