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2016年12月15日18:57

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ザ・グレート・サスケが会見 ブログの真意と成宮氏への思い明かす
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=4342143

人間の心の中には天使と悪魔がいるだなんて、掃いて捨てるくらい耳にした陳腐な台詞だ。

でも、最低最悪に陳腐だけど、それは事実だ。

僕は新宿2丁目で体を売る仕事をしてた事がある。
その前後には2丁目の幾つかの飲み屋で働いたりもしてた。

成宮くん自身が公表した手紙に「おおっぴらにしたくないセクシャルな部分を暴露されて」という一文があるあたり、もう隠し通す事を本人自身断念してるように思うからあえてそこにも少し触れるけれど、2丁目のそれなりにディープな世界で働いたことが有る人間なら、この件に関する「事実」は大半が知ってると思う。

僕自身が直接2丁目で成宮くんを見たわけじゃないから100%とは言えないけど、僕が知る2丁目の古い店のオーナー複数人が「ああ、彼なら毎日この街に来てたよ。当時この界隈に入り浸ってた人間で、彼と顔を合わせた事のない人間はほぼいないんじゃないかな」と口を揃えて言う。

人間的には最低最悪に信用出来ない人種の人間だけど、そのゲスい口から垂れ流す情報だけは手放しに信頼できる連中の言葉。

いつ、どこで、だれと、なにを、どうした。

複数人が語る「彼の過去」の、ほとんどの細部が口裏を合わせたように一致してるんだから、ほぼ真実なんだろう。

新宿の「片側」において、警察沙汰の事件は毎日のように起こる。
大きく分ければ金絡み、薬絡み、あとは性と暴力と死。

光と影、その影の方の世界。

今は警察の取締もかなり厳しくなって表立った問題はほとんど目にしなくなったけど、
成宮くんが2丁目に出入りしてたのは、2丁目が最も金と薬と性と死で派手に盛り上がってた時代。

当時は同性愛そのものが今よりナイーブな問題で、「同性愛者が逮捕される」というだけで一部の権利団体が大騒ぎする時代でもあった。

新宿2丁目は警察にとって、「あまり触れたくない世界」だった。

そもそも自分たちを性的な目で見てくるゲイの群れの中で「公務」を行うのはノンケの警察官にとってなかなかハードな仕事、避けられるなら避けたい職務だっただろう。

そしてそんな「避けたい職務」を頑張ってこなして検挙して、得られるのはご褒美ではなく権利団体からの圧力と訴訟。

新宿2丁目で「警察としての仕事」をまっとうにこなしても、得られるのは何もなく、失うものはとても大きかった。

だから警察は新宿2丁目を「見えてるけど見えない街」に選定した。

そこで何か問題が起こっても、よほどの規模で社会に影響を及ぼすんでもないかぎり、警察は介入しない、という暗黙のルール。

大量殺人でも起こさなければ警察が介入してくることのない界隈。

麻薬と黒い金がそこに流れ込むのは時間の問題だった。

2000年代に入り、「性と薬がおおっぴらに売り買いされる温床」であった2丁目中央のシンボルとも言える「治外法権の公園」が封鎖されて、性、金、麻薬、すべての面での取締がめちゃめちゃ厳しくなって、そのどれもがものすごい速さで衰退して2丁目から消えていった。

今は「マツコのなり損ないみたいな、ちょっとキワモノ系でユーモアあふれるオネエの人達と、気軽に楽しく飲めるお店」ばかりが並ぶ、かなり安全な街になったといえる。

だけど成宮くんが2丁目に入り浸ってたのは2000年以前の事。

その街において、法が法として機能してなかった時代のこと。

法に関わる事柄について、当時実際に生で見てない自分が言及するのは色々問題があると思うからあえて明言はしない。

ただ、察しのいい人間なら、大概の事はこれらの情報から汲み取れるだろうと思う。

そしてこれは絶対の真実でもなければ、有識者の意見でもない、偏差値40程度のイチ多摩市民である凡人の個人的見解として、今回のあれこれで騒がれてることの多くは、残念ながら「黒」だろうな、、、という事。

時が来れば多くのことは白日の元に晒されることになると思う。

それを言及するのは僕の仕事じゃないから、税金でお仕事をしてる人たちに任せる事にする。


僕がこの件に関して話したいのはそれとは少し別のことだ。


成宮くんが若い頃相当に苦労して、ようやく芸能界で成功を手にしたなんて話は、芸能界や2丁目に明るくない人でも耳にしたことくらいあると思う。

実際彼はかなり相当過酷な境遇を強いられた少年だったろうと思う。

家の事情に加え、性的な問題も含めて。

母子家庭で育ち、そのたった一人で自分たち兄弟を育ててくれた母親が14歳の時に他界。

新宿2丁目で彼が目撃されるようになったのも丁度その頃。

薬と性がはした金でやりとりされ、警察がそれを見て見ぬふりしてた時代の2丁目だ。

14歳で親を亡くし、唯一残された肉親は弟だけ。

彼に与えられた選択肢は多くなかっただろう。

法的な保護を頼れば別だろうけど、14歳の少年に「実際的な処世術」をすべて正しく理解しろというのも難しい話だ。

母が死んで、14歳の自分と弟を養うために、新宿2丁目が内包する「力」を頼ったのは、14歳の判断力としてさほど「突飛な考え」でもないように思う。

僕が彼の立場でも、同じ選択をしたかもしれないと思う。

新宿2丁目で、後ろ盾の何もない人間に、最も高待遇で与えられる仕事が、つまり体を売る仕事。

そしてこの「体を売る仕事」に従事するにあたり、当時はほとんど日常的に「薬」が用いられてた。

不慣れな性的労働に順応するために、「性的に無理な相手」を客として相手する為に、経営者、あるいは経営者の下で実務的な運営を任された者から薬が与えられ、従業員はほとんど薬物に対するなんの知識もなく、ただ与えられるまま、それを使用して仕事に従事する。

僕自身、2丁目でスカウトされて「そういう仕事」を斡旋する会社のオフィスに連れて行かれた際にこう聞かされた。

「だいじょうぶよ。薬使っちゃえばぜんぜん痛くないから。そのへんは心配しなくて大丈夫よ。ちゃんと勃つかどうか心配?それも問題ないわ。薬でどうにでもなるから」

僕が2丁目で働くようになったのはもう20代後半だったから薬の怖さはよく知ってたし、そこで契約書にサインしたらもう二度と一般社会に戻れない恐怖があったのと、ぶっちゃけ「危険な仕事」に手を染めずとも僕はそこそこ稼げてたからその仕事は断ったけど、14歳で、失うものもなく、お金に切迫した境遇の少年がそんな誘いを受けたら、きっとやっちゃうんだろう。

そういうふうに「その世界」に引きずり込まれ、抜け出せなくなった人を何人も知ってる。
2丁目にはそういう人が本当にたくさんいた。

同性愛的気質を親や周囲から理解してもらえず、かといって「ノーマルの人」として普通に働いて結婚する未来に何の幸福も見いだせず、耐えられなくなって家を飛び出して、行く宛もなく、金も底を尽きかけた頃、「いい仕事あるよ。衣食住保証されて、とびきり給料のいい仕事だよ。もちろん身分証明証もいらない」なんて声をかけられたら。

スカウトマンの多くは、まるで家族のように親身になってくれる。

実の両親にすら全否定されて、信用してた友達にすら気持ち悪いと拒絶された自身の性癖を、当たり前のことのように笑って受け止めてくれて、家族のように身を案じてくれる存在。

「家はあるの?お金はあるの?体は大丈夫?」

日の沈んだ真冬の2丁目、ガードレールに腰掛けて、空腹と孤独と不安と寒さで震える手に、優しく手渡される暖かいコーンスープ。

「それ飲みな。お代はいいから。気にしないで。ここはあなたみたいな子とっても多いのよ」

そう言って、優しく微笑みかける男だか女だかわからない風貌の中年。

きっと社会や世間から散々こっ酷い扱いを受けてきた事を伺わせる、影のある表情。

拒絶される痛みを知って、すがるもののない寂しさを知って、自分自身ですら自分の存在を拒絶したくなるような、そんな心の空洞を抱えて生きる人の瞳。

そんな瞳に多くの少年の人生が絡め取られていく。

「俺・・・やります、その仕事」

そんな風に「信じた少年」を彼らは手際よく薬漬けにし、商品として客に卸す。

けど、決して裏切らない。

無垢な少年が体を売る際の痛みや苦しみを取り除くため散々薬漬けにし、醜悪な豚共に毎晩金で貸し出すけど、最後の最後は必ず自分たちの大切な商品を守る。

ひどく歪んだ世界の、ひどく歪んだ信頼関係がそこにある。

身寄りのない子どもたちを金稼ぎの道具として酷使するオーナーたちが、時折気まぐれに見せる人間的な情愛やいたわりも、すべてが少年たちを騙すための嘘というわけじゃない。

それは最低最悪に歪んで間違ってるけど、少年達の親が、我が子に決して示さなかった人間性の一端であることも事実で。

だから彼らは自分を商売の道具にして金を稼ぐ豚を、自分の第二の、本当の親だと錯覚するようになる。

薬漬けにされ、金で売り買いされ、それでも「自分に、生きてていい場所」を与えてくれたのはあの人だけなんだ、本当の親ですら俺が正直な心で生きることを「気持ち悪い」と言って否定した、この2丁目で知り合った彼だけが俺をありのまま受け入れてくれて、住むところと食べ物を惜しみなく与えてくれて、豚どもの精液で汚れた身体ですら嫌悪せず抱きしめてくれる、本当の親なんだ、と。

成宮くんが2丁目に足を運ぶようになったのは、そんな薄ら寒いドラマが日常的に繰り広げられてた時代の事。

散々鬱屈に鬱屈を重ねた情動は、多くの場合歪んだ形で吐き出される。

思春期と呼ばれる時期、そんな世界を生き抜いた成宮くんが、誰かに、例えばサスケの息子さんなんかに、その「歪んだ方向に肥大した愛情表現」を発露したとして、本当に罰せられるべき悪の所在が成宮くんだけなのかどうか、きっとサスケ自身にもわからないから、ああいう曖昧なコメントになっちゃっうんじゃないかなって気がする。

成宮くんが、心を破壊されても仕方ない、極端に過酷な境遇を生きて、その過程で狂乱の時代の2丁目に引きずり込まれて、一度壊れて歪な形で再生した少年の心が、その歪んだ性衝動によって別の誰かを壊す。

成宮くんがサスケの息子さんにしただろうことを、僕は漠然とだけど想像できる。

他者を破壊する卑しき欲望の存在を僕は知っている。
知ってるだけじゃない。
それは僕自身の内側にもある、ということ。

それがどういうふうな形を取って発露されるのかも、身をもって知ってる。
それは本当におぞましい事だ。
ほとんどどうしようもない因果によって、そのおぞましい欲望が現実になってしまうのは、とても、とても悲しいことだ。


誰が正しいとか、誰が悪いとかで片付けられる話じゃなく、ただそれはとても悲しい話。


ここまで語ったうちのほとんどは僕の想像だけど、その多くは実際に2丁目で目撃、体験してきた事実に基づく想像だということ、「生まれ持った自分の本性」を家族や親友にすら受け止めてもらえず、全てから逃れて、孤独になって、頼れる存在もなく2丁目で体を売る少年が当たり前のようにいるのがこの現実の世界なんだということ。

学歴どころか戸籍の証明すらない、社会から排斥されて、社会を信じられなくなった未成年の少年たちが、それでも生きていく為に必要十分な金を合法的に稼ぐのは現実難しくて、「麻薬漬けの性処理道具」ですら彼らにとっては高待遇に映ってしまう、それほどに過酷な境遇を生きる子供も現実に存在するという事。

「性的な問題」を通じて自分はこれまでいろんな人たちと実際に接してきた。

その多くが強烈なトラウマとコンプレックスを抱えていて、
どこかしらが致命的に歪んでいて、
心が歪んだ人間は自分か他人、あるいは両方を壊しながらしか生きられないという事。

少年達を麻薬漬けにして小銭稼ぎをする正真正銘腐りきったオーナー達ですら「散々傷つけられてきて、心が壊れ、人間性を剥奪された被害者」なのだということ。

社会が不要なものとして切り捨ててきた子供たちを、麻薬漬けにしながら、それでも養ってきた、「生きてていい場所」が与えられなかった人間たちを受け止める、最後の受け皿でもあったという現実。

薬は脳を物理的に破壊して、99.99%人生を破滅させる禁忌だけど、薬にでも頼らなければ普通に自殺して終わり、というくらい精神的に追い詰められながら生きてる人も現実たくさんいる。

性を売り物にする以外の選択肢を与えられない境遇の人も実際に相当数いる。

それは単に法で規制すればいいとか、別のクソみたいな選択肢を与えればいいとか、そういう簡単な話じゃないんだ。

全ては人の悲しさに起因するんだと思う。

この世界には悲しいことが本当にたくさんあって、思いつく限りのありとあらゆるところにそれはあって、そのほとんどは手付かずで放置されてる。

限界許容量を超えた悲しみは、人の心や考えを次第に歪ませて、間違った選択を強いるようになる。

麻薬や性の問題も含めて、それ以外のあらゆる問題も含めて、人が間違いをおかさないようにするためには、人と人の関わりによって少しでも悲しみが生まれる事を減らしていく、生まれてしまった悲しみを少しずつでも払拭してく努力をする以外ないように思う。

言葉でいうほど簡単な事じゃなくて、物事を多元的に捉えて、相互作用的に善処を試みる以外にない、嫌になるほど複雑でめんどくさくて厄介な作業なんだけど、諦めたら何も前に進まないから、結局ひたすら考え続けて、自分に出来る限りの行動をし続けるしかないんだと思う。

性の売り買いや麻薬や暴力を、法で規制しなきゃいけない事自体が、人間性の敗北なんだと思う。

性を売り買いせずとも、
麻薬の力を借りずとも、
暴力に頼らずとも、
人が人間らしく生きれる事こそが人間性の勝利で、
「人間的な世の中」という観点からみた際に、まだまだ社会が未熟で、切り捨てにされた悲しみで溢れかえってるから性を売り買いしたり麻薬や暴力に頼る人、頼らざるをえない人が跡を絶たないんだと思う。

人が人を無下にしたぶんだけ、傷つけられ奪われた人の心は悪意に傾く。

人間がなす事の総和として悪意に偏りがちだから、法で規制しなきゃ健全な社会を維持できない。

あれもこれも規制しなきゃならないほど世の中が悪意で溢れてるのは、人が人を当たり前に軽んじてるから。


「事件に無関係な人間」こそ、折々自身を見つめ直すことが肝要なんだと思う。
渦中で苦しみもがいてる人に善処までを求めるのは酷だから。


人の心が当たり前のように破壊されない世の中に、少しずつでも近づいてくれたらいいと思う。
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