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2017年03月27日11:21

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てるみくらぶ破産で返金率は?

佐賀牛です。

予想通りてるみくらぶは破産の道を辿りました。普段から発売している金額が、広告宣伝費をかけている割に原価を下回る価格もよく見かけましたので、自転車操業売上絶賛拡大中という事を、たぶん同じ業界に居る方々は、価格を見れば・・・(^^;

今回の破産で、負債総額が151億円とありましたが、仮にこれがすべての旅行商品売上に対してという事であれば、JATAから返金される率としては、0.79%程度という事になります。

これは、どのような仕組みかと言えば、弁済業務保証金制度になるのですが、旅行会社の免許を国内で取得する場合は、第一種ですと7000万円(最低)〜の保証金を収める必要があります。でも、7000万円を収めるのも大変ですから、JATAに加入すると5分の1程を収めれば済みます。(弁済業務保証金分担金となります。)実際に保証されるのは、7000万円ですが、この保証金は売上によって変動します。

今回の場合は、売上がてるみくらぶ大きいので、1億2000万円(分担金としては2400万円)の補償があります。ただし、一般の消費者に対してのみ補償となりますので、今回の負債総額が全部消費者向け売上ではないと思いますが、大半は売上と思います。

そこで、151億円は一般消費者からの売上と仮定した場合、均等に分配するのですが、その率は0.79%位になります。100万円の旅行代金を支払っていた場合は、7900円が戻るという事になります。

100万円が7900円・・・・・。

さて、色々とニュースを賑わせているのですが、正確な情報が少なく消費者も混乱するのは、当然といえば当然。

そこで、佐賀牛の把握している範囲で、わかることを・・・

■破産決定■

破産した場合、キャンセルや返金を求めても無駄です。債権者に公平に分配されます。でも、資産が既にない場合は、そこで終了。多少の資産がある場合でも、従業員の給料や退職金等は優先的に支払いがなされます。(破産手続開始前3カ月間の給料等条件があります)

つまり、社員さんには優先的に給料を支払う事になる訳です。そして、税金類等も優先的に持って行かれます。大抵は、多少の資産があっても、これで資産が0になるケースが多いと思います。

相当な資産がなければ、この破産した会社から返済を受ける事は、事実上不可能ではないかと思います。

■弁済業務保証金■

前半にも記載した通り、1億2000万円を債権者(旅行の取引のみ)で均等に配分します。0.79%位。良くても数%と言われているのが、この業界です。JATAに申告しなければなりません。戻るのは、かなり先になります。

■現金で支払い■

ツアー開始前でも、ツアー中でも、返金は事実上不可能に近い状況です。

■クレジットカードで支払い■

カード会社により対応がまちまちですが、基本的にクレジットカードを決済した瞬間に支払いを完了したのと同じになります。引き落としが済んでいるとか済んでいないという問題ではないので、カード会社の判断によると思います。今回は大きな社会問題になりそうなレベルですので、過去にはカード会社が全額負担して消費者に返金あるいは引き落とししないというケースや、クレジットカードによっては、保険で対応する場合もありますので、ケースバイケースです。

ただし、引き落とし前で決済完了しているけど、銀行の残高を0にして引き落とせないようにするという作戦は、下手すると異動情報(ブラックリスト入り)がついてしまいますので、辞めたほうが良いと思います。支払いの抗弁書を出すのはOK。支払停止の抗弁権を行使するのは、権利として許されているので、出来るとしたら抗弁書提出ですね。

■航空券の発券前と後■

実は、これが結構知られて無いのではないかと思いますが、現在航空券の紙チケットは、ほとんど存在しておりませんので、現状E-Ticketとなります。一般的に航空券が発券されると、今までは紙のチケットが届いていましたが、最近はE-Ticketとなりまして、発券=航空券番号が発行されます。

この番号が発券されていれば、航空券はお客様の手元にあるのと同じになりますから、航空会社や発券代理店が売掛の会社から入金が仮になかったとしても、取り消しするのは問題になります。(過去の例では賠償義務を生じるような事件があったと思います。)

しかし、団体扱いの航空券ですと、ちょっと扱いも異なるかもです。てるみくらぶは、恐らく送迎や他のサービスをキャンセルしたのは、恐らく現場の社員判断と思いますが・・・

これって考えようによっては、本来サービス提供出来た分も、これ以上会社に負担がかかると「俺達の給料なくなるよな?」と考えて止めたのかも知れないと勘ぐってしまうようなタイミングでキャンセルしている気もします。

あるいは、他の会社に転職した時に、海外の送迎会社に迷惑をかけたまま転職出来ないよね?と考えたのかも知れません。

なぜ、そう思ったのか?というのは、今回の件で添付画像が回ってきているので、文章を見ていると、そう判断しているのではないかな?と思ったのです。

前に、全国温泉・・・でも、まあこちらは計画倒産でしょうけど、被害者の方々は被害回復出来ずに泣き寝入りでしたので、定期的にこういう問題は発生するのですが、全国にある真面目な旅行会社の方が、圧倒的に数が多い訳ですので、数が増えると多少ですが、詐欺的な会社も登場してしまうのは、仕方がない事なのかも知れません。

佐賀牛

■「てるみくらぶ」が破産 発券巡りトラブル相次ぐ
(朝日新聞デジタル - 03月27日 10:14)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4497023
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