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2015年07月12日15:13

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1 = 0.999… の証明

【1 = 0.999… の証明】
この証明において、0.999… は 9 を循環節とする無限小数、かつ、標準的な数体系(数論)を前提とした公理系を扱う。
先ず、公理系から 0.999… は循環小数、即ち有理数であり、1 及び 0.999… がアルキメデス的であることが言える。

仮に 0.999… と 1 との間に有理数が存在した場合、その有理数は小数表記において各小数点以下の位の表記がどこかで「9」よりも大きな数が存在することが求められる。
これは位取り記数法の定義に矛盾。
従って、有理数の小数表記においては 0.999… を超える 1 に近い表記は存在せず、そして位取り記数法より 1 < 0.999… ではないのは明らかだから、0.999… は「1 ではなく 1 を超えない 1 に最も近い有理数」か「1 と同値」かのいずれかになる。・・・(*)

ここで、1 ≠ 0.999… と仮定する。これにより、1 - 0.999… = a と置いたとき、a > 0 と仮定できる。
このことは、有理数同士の差であることや(*)から、a は 0 ではない最小の正の有理数として一意に定まることを意味する。・・・(**)

ここで a の逆数を取り、1/a = x と置く。a は有理数なので、x も有理数でなければならない(0 を除いた有理数全体の集合はアーベル群であるため)。
x は有理数であるから、x+1 も有理数でなければなく、x < x+1 でなければならない。
従って a = 1/x > 1/(x+1) が言え、1 - 0.999… = a > 1/(x+1) となる有理数 1/(x+1) が存在する。
このことは、1 及び 0.999… がアルキメデス的であること、0 を含む有理数全体の集合が稠密であること(この稠密性より有理数の任意の開区間は必ず有理数を含む)から、(0 ではない)最小の正の有理数の値が一意に定めることはできないことを意味する。
これは(**)と矛盾。
∴ 1 = 0.999… Q.E.D.

集合では測度が 0 であっても必ずしも空集合であるとは限らない。
例えば、長さ(測度)が 1 の集合から 0.9 の部分集合を取り除き、残った 0.1 の集合から 0.09 の部分集合を取り除き、残った 0.01 の集合から 0.009 の部分集合を取り除き、…を無限に繰り返した結果、長さ(測度)が 0 の集合(非可算集合)が残る(零集合)。

参照(語彙):
位取り記数法
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8D%E5%8F%96%E3%82%8A%E8%A8%98%E6%95%B0%E6%B3%95
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Positional_notation
アルキメデス的(アルキメデスの性質)
ttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%80%A7%E8%B3%AA
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Archimedean_property

参照(過去の日記):
0.999…
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=716400212&owner_id=14882521
稠密
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=980987980&owner_id=14882521
測度(零集合)
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1869813072&owner_id=14882521
循環小数
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1904718121&owner_id=14882521
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