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2018年09月23日16:19

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後期シューベルト「弦楽五重奏曲」「ピアノ三重奏曲第一番・二番」を聴く

遺作だと言われている「弦楽五重奏曲」はすごい曲だと思った。これまた後期の「ピアノ三重奏曲1番と2番」特に第2番の方が私はとても気にかかる。

なんだろうか、「壮絶」というと違う、ロマン的な音楽の中から引きしまった荒んだトーンを保ちながら、それでも振り切れないで、耐えている感じがあって、そのまま曲を維持し、最後まで走り切ったような感じが「弦楽五重奏曲」にはある。

彼の人生をそう知っているわけでもないが、ベートーベンにあこがれながら持病に悩みつつ、その後の世代として、では何を作曲するか最後まで考え抜いた姿が、楽譜の印刷前の書き換えでわかるらしい。その姿に、そして曲に一番うたれたのが、シューマンで、シューベルト存命中は、音楽批評家として彼を讃えた。

シューマンの曲は、シューベルトの良さが私なりにわかってから聴こうと考えている。モーツアルトにはまだいかないつもりだ。あそこへ踏み出すと、もう気持ちよくなって、ほかのものが聞けなくなると踏んでいる。絵画でいえば、モネの水連のようなものだ。空を映さず、すべて水面の連作の世界に閉じこめ美の回廊に囲い込んで、見る者を気持ちよくしてしまう。


モーツアルトとモネは、危険だ。何かによく似ている。だから、私は後期ベートーベンと後期シューベルトにとどまっているつもりだ。
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