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2017年05月25日03:23

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健康と人生観・・。

歳を重ねて来たせいもあってか健康や、ひいては人生観も変わって来たと自覚するのだけど・・。
直近ではどうしても、昨年末に亡くした父のことをどうしても思い出し重ねてしまう。

さしたる贅沢をせずに酒こそ飲まないがタバコだけは愛し、
食べるものも特段の贅を尽くさず、けれども塩分や脂分等、特段の留意をせず、
晩年までしっかりガッチリ食べる人だった。

それでも仕事を引退するまで大病を患わず遂げたものの、
老いてから大腸がんを患い、それこそ幸運であっさり克服したものの、
やはり元々の高血圧もあってか心筋梗塞を、続いて大腸動脈の閉塞症を、
そして体力の衰えと認知の発症の末に逝ってしまった。

最初のガンを患った時、80も手前近くまで来たとはいえ、
やはりしっかり治して長生きして欲しくて、愛していたタバコや食事への注意を強く促したけども、
命拾いしたことの幸福感の割に、ある時からどこかしら悟ったかのように、
“もう充分だ・・”と言わんばかりの雰囲気を漂わせるようになっていった。

こちとら家族は、ただただ心配がために時としてうるさくも言うのだけど、
いつからか、願いを基にした強い注意というのは、「父の人生」という大きなテーマとしては、
もしかすると適切とは限らないのではないか・・と若干思うようにもなった。

続いて患っていく病気を前に、その時々では最大限の手助けをするのだけど、
口うるさく言うのは実はもう本人のためにはならないのではないか・・ともどこかで感じていた。
病気を抱えながらもそれは「老い」であって、必然なのじゃないかと。

亡くなる数か月前から足腰が急に弱り、入院したまま遂には最後まで自力で立つことも
歩くことも出来なくなっていき、最後に行ったリハビリの際、
看護師さんが、「何か食べたいと思うことはあるかい?」と聞くと、
しばし考え込んで「ん〜・・・刺し身かな・・」といい、「それは病院じゃあ無理ですねぇ(笑)、
良くなったらお家で食べられるので頑張って治しましょうね」と言われるも返答は芳しくなかった。

その様子を側で観ていて、何だかとても虚しくなってしまったのを今でも鮮明に覚えている。
結局その願いも叶わず、20日も経たずに旅立ってしまった。

あれだけ食が良かった父が、体力の低下と共に病院食の殆どを残し、
食べるための力さえ徐々に失っていく一方で、体調と気分ががまあまあ良い時、
会話する内にふと、「おい、タバコくれ・・」と、ずっと吸っていないはずなのに
病室で催促するのは、認知が混ざっているのと、健康で家にいた時の記憶や感覚と
習慣的なものを背景に、そのような言動をしたのだと思うのだけど・・

そうした諸々のことを含め、今ゆっくりと静かに思うのは・・
それでも84年も生きながらえたのは、持ち前の体質やその他の環境等などの複合要因と、
基本的にはしっかり食べて、特段の制限なく僅かの好きなことを行えた・・
その基礎というのがあったからなのではないか・・と何処かで思っている。

もちろん、これは結果論であって、幾らでも分かれ道はあったのだろうけれども、
反面ではそれでも思うがままに生きた・・そのことの証でもあったのだろうと。

これが、全ての人に当て嵌まるわけでも適用されるべきことでもないのだけども、
何かを必要以上にセーブしたり、神経を細かく使い続けることは、実は総体的に観て
健康な人生に直結するとは限らず、下手をすれば寧ろ良からぬものを招く、
あるいは絶対的にプラスとも限らないのではないか・・と思うようになったわけで。

これはもう「人生観」という、掴みどころのないことで答えはないものだけど、
“運命”という言葉に逃避するならば、例え短かろうが長かろうが、
「謳歌したもの勝ち」で、乱暴に言えば結局「好きなもの食べて飲んで・・」の方が、
実は幸福なんじゃないのか・・と。

無論、大抵の人は病気で苦しみたくはないはずで、基本線としては長生きしたい・・
という本能はあるだろうし、自分もやはり無意識の所でそれはあるとも思っている。
また、謳歌したくとも既に出来ずに、病気や先天的なものを背負っている人も多く居るわけで、
闇雲に言い放つのも憚れるものではあるけども、普遍的な所として極端にはならずとも、
ほどほど制限を付けることなく、謳歌する精神性を持つことの方が、
例え辛い結果を目の当たりにしようとも、本人が選択したことである以上、
受け入れること認めて差し上げる、そんな懐の深さを身につけることが大事なのじゃないか。

“たった一度の人生・・”。
だからこそ、余計に気をつけ大事にするのか、はたまた伸び伸び謳歌するのか・・
どちらも正しくて、どちらかが間違っているとも言えない・・答えのないものだけに、
尚更自分が納得出来る健康生活や、人生観というのを持ちたいなと、
父の人生を観ていて、そう思った次第・・

だから最後は、せめて言葉にした刺し身を食べさせたかったのと、
暫くずっと吸えなかったタバコを、本当ならば息子の手で火をつけてあげて
思い切り味わせてやりたかった・・無理な願いではありながらも、
叶えてあげたかったと今でも思うのであり、多分本人もそうだっただろうと、
勝手ながら思っている・・。

■欧米型食事でも死亡リスク低下 乳製品や塩分量が関連か
(朝日新聞デジタル - 05月24日 19:33)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4587898
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