言わずと知れたスタンリー・キューブリック監督作品「2001年宇宙の旅」。
そのIMAX版、ようやく観る事ができました。この週末、ずっと遅番勤務だったもので。
久しぶりに観て感じたんですが、これ、冒頭のお猿さんズのシークエンスが結構長いんですね。例の「骨を放り投げたら宇宙船に早変わり!」の部分のみが印象的だったんで、ちょっと意外な気がしました。
それにしてもあのお猿さんメイク、よくできてたなあ。しかも皆さん、それぞれ微妙に顔立ちが違うんですよね。中にはちょっとハゲかかってるヤツなんかもいたりして、可笑しくなってしまいましたよ。
それはそうと、ちょっと後の月面でのモノリス調査のシーンで、掘り出されたモノリスに触れた科学者たちが突然頭痛に襲われるという描写がありましたが、あのお猿さんたちは大丈夫だったのでしょうか? いや、どうでもいいことですが。
今回、IMAXで鑑賞してみて、「やっぱりこれは映画館の、それもクソでっかいスクリーンで観ないと意味ないなあ」と改めて思いました。
いくら家庭用のテレビが大型になっても、音響の再生装置が発達しても、やはりスクリーンの迫力には敵わんのですよ。
PANAMロケットが巨大宇宙ステーションに接近するシーンにおけるあの浮遊感。
船外活動をしていたディスカバリー号の乗組員が突然、宇宙空間の彼方へすっ飛ばされるシーンでの絶望的なまでの画面の奥行き。
これらはもう、劇場で観なければ絶対に実感できないものです。
後半の奇妙奇天烈な展開のせいで「難解」と評されがちな本作ですが、なあに、これを観るのに頭なんか使わなくていいんです。
スクリーン上で展開される疑似宇宙旅行体験を通して「年代的には過去になってしまったけれど、実は人類が永遠に到達できないであろう未来」を体験し、味わえばそれで充分。
考えるのでなく、感じる映画。
それが「2001年宇宙の旅」なんだと、私は思います。
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