mixiユーザー(id:12290887)

2017年08月20日23:07

1272 view

続、師匠の作例から多くを学ぶ。

以前、実物の電車の検査や修理をしている私の模型製作の師匠の作品を見ていただきました。
今回は知人の製作依頼でNゲージのキットを組み立てたそうです。

フォト

旧型電車のキットです。真鍮製のキットでして、前後左右を組み立てて、屋根は樹脂製のものを接着。床下は既製品のものを取り付ける製品です。
Nゲージの真鍮製キットの特徴ですが、車体は薄い板状になっており、この厚みは約0.1mmでして、それを複数重ねることで強度を得ます。
組立説明書では、瞬間接着剤を使用するように指示されていますが、この師匠は接着剤よりもハンダ付けの方が強度も得られるし、経年劣化に強いと言う信念からハンダ付けをしたのです。
さて、このような約0.1mmの厚みの真鍮板をハンダ付けするというのはかなりの難易度なのです。それはハンダごての熱で真鍮板が膨張して伸びるか波打つような状態になってしまうのです。
私が普段製作していますHOゲージの真鍮製キットの場合は真鍮板の厚みは約0.3mmでして、普通にハンダ付けしてもこの厚みなら真鍮板が伸びることはありませんが、少し長めにハンダごてを当て続けていますと、伸びてしまいます。
ですから0.1mmの厚みであれば、瞬間的にハンダごてを当てなければなりません。師匠からお聞きしますと、130Wのハンダごてに先の細いコテ先を取り付けてハンダ付けをしたそうです。これはHOゲージの製作と同じだそうです。このハンダ付けはかなりの難易度でして、私も早くここまでの腕を身につけたいものです。


フォト

前面部の屋根との境界部分にはキャンバス押さえが付いていますが、この部分は真鍮製の別パーツを取り付けたものですが、これもハンダ付けしたそうです。ここまで小さいとハンダ付け自体かなり難しいのですが師匠は見事にやっています。

フォト

雨樋部分もハンダ付け。HOゲージでも雨樋取付はかなり難しいのに・・・本当にすごいです。

フォト

これは車体と屋根の接続部分。車内側から屋根裏を見ている構図です。
樹脂製の屋根を真鍮製の車体に取り付けるため、エポキシ系の接着剤を使用しています。

フォト

上の写真を拡大したものですが、車体のハンダ付けの様子がよくわかります。ハンダは極めて薄くハンダ付けしています。これで熱がこもらないようにしていたのです。

フォト

乗務員ドアの左側に屋根に登るためのステップが付いています。これは0.2mm径の真鍮線を曲げて車体側の穴に差し込んでハンダ付けしたのです。

フォト

前面窓の下にある穴は塗装終了後にワイパーを差し込むための穴です。


Nゲージの工作はやったことはありませんが、これの完成品を受け取る師匠の友人は幸せ者です。普通に作るよりも頑丈で、長持ちする車両を手に入れることが出来るのですから。

私も腕を上達させないと!


ところでこの車両はどこの鉄道の何という車両かお分かりですか?
5 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する