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2018年10月16日01:37

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『1987、ある闘いの真実』

1987、ある闘いの真実

 ソウルオリンピックを控えた1987年、チョン・ドゥファン大統領率いる軍事政権下の韓国で起きた事件。
警察の行き過ぎた取り調べ中の死亡事故から端を発し、圧政に苦しむ庶民らが立ち上がった姿を骨太に描き出す。

 日本がバブルで浮かれていたころに、すぐ隣ではこんなことが起きていたとは恥ずかしながら露知らず。
(当時、日本ではどの程度報道されていたのか)

 権力と戦う庶民像は歴史劇ではお馴染みの光景。
検事、看守、学生、聖職者と様々な立場の人々をグランドホテル形式でスリリングに描く。
小道具の使い方の妙味や若者の恋愛が巧み。
映画のためのフィクションかと思ったことが、実は現実だったりする点も驚く。

 韓国では前大統領のパク・クネも逮捕されて職を追われている。
しかし、血を流さずに政権交代をしているあたりに民主主義が少しずつ定着してきている証なのだろうか。

 時系列的に1980年に起きた光州事件を題材にした『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』と続けてみたらチョン・ドゥファン政権の様子がなお良く分かるのではないか。
組織ぐるみの隠ぺい体質や圧政に苦しむ庶民の姿に、これは過去の他国のお話なのかと自問する。

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