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2017年08月22日02:42

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『ゲット・アウト』

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ゲット・アウト

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 トランプ政権誕生から人種差別ネタが増えたのは気のせいだけではあるまい。
本作はアメリカで大ヒットしたホラーという話題が先に耳に入ってきたが、監督と脚本を手掛けたのはアメリカのコメディアン・コンビ“キー&ピール”のジョーダン・ピール。
普段から差別ネタを好んでやっているというだけあって、本作のブラック・ユーモアも容赦ない。
もっともこのネタで笑える日本人はどれくらいいるのだろう?(笑)

 ホラーと言ってもホラー・コメディの類か。
ニューヨークに住む写真家クリスはアフリカ系アメリカ人で結婚を意識する彼女のローズは白人。
ある時、高級住宅地に住むローズの実家に挨拶に行くことになり不安を覚えるが、不安を吹き飛ばすほどの大歓迎を受ける。

 タイトルの意味くらいは英語に明るくない私でも知っている。
てっきり黒人の彼氏を連れてきて「出ていけ!」になるパターンかと思っていたが、肩すかしを食うことになる。
しかし、黒人の使用人に妙にクリスは距離を置かれる。
不穏なスコアの貢献もあるだろうが、ただならぬ予兆の見せ方がウマい。
少しばかりアルゼンチン映画『エル・クラン』を想起する雰囲気も…。

 かなり特殊な差別ネタ。
とかく黒人に知らず知らずに先入観や偏見を抱きがちで、劇中の指摘にも頷ける点は多々ある。
そこを逆手に取ったひねりある脚本は中々巧妙だ。
(二度見ると意味が分かるところもある。)

 ミステリー要素が高く二転三転するのが見どころなのであまり詳細は言えないが、かつての奴隷制度は差別の最たるものだったと思う。
時代は変わっても人間の欲望の罪深さは何ら変わらないという皮肉が聞こえてくるようだ。

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 10月27日よりTOHOシネマズ シャンテにて公開…ですが、その前に来月の第10回したまちコメディ映画祭 にて先行上映あり。

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