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2015年02月12日22:06

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スマホのFMラジオ機能 〜FM補完中継局〜

関東だとちょっと先の話ですが、今年の秋から冬にかけてラジオに動きがありますので、ここでご案内を。

難聴取地域対策・災害対策として一部のAMラジオ放送が『FM周波数帯(TOKYO FMだと80.0MHz)』のうちアナログテレビ(VHF)で使用していた周波数帯を用いて、“AMラジオと同一の内容を放送”します。これが関東では今年の秋から冬にかけてのお話だそうです。
※南日本放送などはすでにFM補完中継局の運用を開始しているそうです

<TBSラジオ FM90.5MHz FM補完放送>
http://www.tbs.co.jp/radio/jokr_fm/

Radikoの普及により、今まではラジオ放送と言うものを聞いていなかった方がラジオに戻ってきつつある(実際にはユーザー数の減少に歯止めが掛かっている)事もあり、導入に踏み切ったそうです。もともとこの周波数帯は『デジタルラジオ』として使用する予定だったそうですが、こちらは諦めてしまったようなので……。
デジタルラジオではなく、既存のFM放送になることが決まったので、メリットもかなり多くあります。
提供されるエリアは難聴取対策という面があるので、通常運用であれば狭い地域なのです。
フォト
実は、皆さんがお使いのスマートフォンに“FMラジオ”を聴く事が出来るようになっている端末が数多くあります。
この写真は私が持っているXperia SXのスクリーンショットですが、手持ちの1万円スマートフォンでもFMラジオに対応していたりしますので、かなりの確率で入っていると思ってください。


但し
日本で販売されているスマートフォンの場合、現状の【設定】ではこのFM補完放送を受信できないケースがあります。
これは、日本では今まで『76.0MHz〜90.0MHzまでをFM放送で利用する』と言うルールがあった為です。私のXperia SXも同様の設定が施されていました。

ポイントはカッコ書きにした【設定】と言う部分。
つまり、設定を変更してあげれば受信が可能になるのです。
もともとFMラジオ放送の規格は『76.0MHz〜108.0MHz』となっており、従来より108.0MHzまで対応しているラジオは発売されておりましたので、法律的にも問題はありません。
フォト
設定はFMラジオアプリから行います。利用する国名を『日本』から『その他』へ変更してあげるだけです。
これで、FM補完中継局から発信された放送を受信できるようになります。

何故、この話をなぜこんなに早いタイミングで上げたのか……。
まもなく、東日本大震災から4年。災害発生後には多数の臨時FM放送局が立ち上げられ、地域の避難所、救援、医療機関などの情報を発信していました。
ところが、そもそも『ラジオの使い方がわからない』と言う方が多かったのです。
あの大規模な災害ですから、携帯電話基地局には自家発電装置が搭載されているとはいえ、その燃料にも限りがありますから、時が経つに従って基地局が次々と停電に追い込まれたのです。
そうすると、携帯によるインターネットで情報収集していた人は情報を得る手段を失ってしまったのです。

ラジオであれば送信所が稼働していればどうにかこうにか情報を得ることが可能です。
総務省(ラジオ放送の管轄)も、災害時には電波出力を上げたり、はたまた“臨時災害放送局”というFMラジオ放送を“口頭だけ”で開設できるようになっていたり、準備もされています。実際に東日本大震災では被災地において32もの“臨時災害放送局”が開設されました。

お手元にあるスマートフォンをご活用いただければありがたいと思って、こんなエントリーにしてみました。

最後に。
『ラジオが一番って事を言いたいんじゃない。生きていく為にラジオは必要なんだ』
これは小島慶子さん(元TBSアナウンサー)が東日本大震災の直後、インタビューを受けた時のコメントです。
ただ、生きていく為の“術”を知らないと何も対応ができませんので。
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