T&Tとレベルの話

T&Tは低レベルで遊ぶのに向いてるシステムだ。それはルルブにデザイナーも書いている。

T&TはPC作成方法によって2人分、3人分の働きをするのが結構簡単だ。
それはレベルが上がるに従って極端になる。
というか、魔法が強すぎてお話にならない。

人間戦士2名vエルフ魔術師　近接武器が当たる距離で事前準備無し。

たぶん、この条件でもこの魔術師が高いレベル「これでもくらえ」をすれば即戦士が1名吹っ飛び、次のターンに、もう一人の戦士も消し飛んで終了だろう。運の要素はほぼ0だ。
そして、最大の問題は、普通の作成した魔術師が皆この性能を持ってる事だ。
強くなりたいのなら、エルフの魔術師にでも為れば良いだけの話である。
（ドワーフ戦士二人掛かりなら勝てるかも。一人ならエルフ魔術師に瞬殺されるが）

よっぽど工夫しないとPC2人分の能力を発揮できないアリアンロッドやD&Dとはコンセプトが違うのだ。

そういう意味は、データを上手に組み合わせて凄いキャラを活躍させて楽しむ、と言うのはちと向いてない。
デザイナーにも「PCは同じくらいの能力で同じくらいに活躍させよう。平等万歳！」なんて意図は無いのだ。

あっさり66D6の武器を拾うかも知れないし、「能力値2倍」になる罠でオレ最強になるかもしれんし、単に「トロールPC作って良い」と言われて最初からアホの様に強いPCになるかも知れない。

レベル何かに縛られない、もっと適当で緩い世界の冒険なのである(すぐ死ぬが)、

ちなみに、ゲームバランスと言う意味ではPCの戦力差が2倍あろうが3倍あろうが問題では無い。
その結果、パーティ戦力が5人で10人分に為るとしても、強敵の戦力が20人分や30人分になので、PC間の細かいバランスはどうでも良いのだ。
必要なのは機転と運である。

だがしかし、そこがT&Tが高いLVで遊びにくい点でもある。
高Lvになると「機転と運で問題を解決する楽しい冒険」ではなく「凄い魔法と凄い能力で問題を粉砕する冒険」になってしまう。
いや、これも楽しい事は楽しいんだけど、その内飽きるのは避けられまい。

昔、ベアダンジョン最下層をモンスターモンスターで作成したPCで突破するバランス崩壊したT&Tを遊んだ事があるが酷いセッションで大変楽しかった。
しかし、もう一回同じ事するかと言われると微妙だ。それくらいなら別のアイディアで遊びたい。

と言う訳で、T&Tを楽しむなら低レベルで、という話になる訳だ。
(勿論、高LVでも遊べるとケンは言ってるよ）

PCを育てて強くなる遊び方が世の中の主流かもだけど、機転と運の冒険も面白いもんだよ。