mixiユーザー(id:10857363)

2017年03月04日22:15

977 view

Retros on Weekends(08)

(7)Luigi Ceriani(Europe Echecs 92-93 10/1966)
フォト
1手詰にできるのはどちらか?(13+9)

 白Bc1が初形位置で取られていることから、現在盤面にある2枚の白Bはいずれも成駒である。これを考慮すると、白のなくなった駒はQBBの3枚で、黒はRRBBSSPの7枚。黒側の駒取りはb6,e6及びc1で起こっていて、e6で取られたのが白Bf1、b6で取られたのが白Qであることもすぐに分かる。では、白側の駒取りはどのようなものだったのだろうか?それは2枚の白Pの成を調べることにより、徐々に明らかになってくる。
 まず、a筋の白Pが成った場所はf8であり、このPだけで5枚駒取りをしている。駒取りをした枡はいずれも白枡であり、f7での5枚目の駒取りが終わる迄Pxe6とはできないので、この白Pが取った駒はB2枚を除く5枚であり、これよりh筋の黒Pは成っていることが判明した。しかし黒側の駒取りは既に尽きているので、これが成るには直進するしかなく、従ってh筋の白Pは少なくとも1枚駒取りをしている。すると自動的に、更にもう1枚取らないといけなくなり、白側の駒取りもこれで尽きている。勿論この白Pが取った駒は2枚の黒Bであり、

(1)h筋の白Pが1枚駒取りをする(取られたのは黒Bf8)
(2)h筋の黒Pが直進してh1で成る
(3)Bg1,Sh1の形を作ってからPg3とする
(4)白Bf1をe6に捨てる
(5)白Pが黒Bc8を取る

の順に進むのだから、(1)に至る局面のどこかでPg6が指されており、(1)と(5)でh筋の白Pが黒Bを取る枡はそれぞれg3/f5でなければならない。そして、(5)の後、白Pが直進してf8で成る為には、黒Pf4の配置が必然となる!
 この後の手順の想定は容易である。一旦白のKRRを外に出して黒Kをh3から白陣に入れ、再度白のKRRをh筋から戻せばよい。

 以上より、この局面に至る手順は-1.Kd1-c1 Pf4-f3 -2.Rc1-b1 Qb1-a1...だったことが判明した。従って現在黒番であり、1.Qxb1#が正解となる。

-------------------------------------------------------

(8)Dmitij Baibikov(Championnat de France Retro, RIFACE 2015)
フォト
駒取りの順序と場所を全て確定させよ(12+9)
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する