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2016年09月30日22:58

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「カピタン」研究(57)

はじめの4題が解説付きの例題で、あとの2題が懸賞でした。実はもう1題みごとな趣向詰が懸賞になっているのですが、238号[75-11]に解付きで再掲されているのでおあずけとします。解説は作者のものを適宜引用させてもらいます。



#114
13歩、同桂、24桂、同歩、42飛成、23玉、32龍迄7手。

作者―13歩に対しては同桂がルート5の手で一番長く、この一手。24桂に対しては11玉及び22玉とする変化(つまり同歩と同じ長さ1の手)があるが、いずれも作意より早く詰む。42飛成に対しては22又は32に合駒を打つ手と11玉と逃げる手があるが、長さ1の手だから23玉とするルート2の手がこの一手。つまりこの「マキシ詰」では、玉が斜めに逃げたがる性質を持っているわけです。

・初手より24桂とすると、13玉、12桂成、24玉、44飛成、15玉、14龍以下龍一枚で追い回すことができる(無限軌道?)。しかし詰まない。

#115
51飛成、41角引、12銀、同玉、23歩成、同角、24桂迄7手。

作者―玉方34歩は、これがないと3手目より同龍、同飛、12銀、同玉、56角以下余詰が生じます。このように玉方の飛角桂香など足が長いので、すぐ詰方に寝返ってしまうため、この筋には注意が必要です。

#116
28銀、イ同金、59飛、39金入、同飛、同飛、37角、同飛、29金迄9手。

イ同玉、23飛、19玉、37角、28金入!同飛成迄。

#117
24香、同馬、33桂、同馬、23香、22馬、33桂迄7手。

・これは巣ごもりと言わないのかナ?いろいろ紛れのある図です。例えば25香、24馬、23香など。

#118
58馬、47銀行、19香、同飛生、16香、同飛生、47馬、36飛寄、25銀、15玉、
16銀、同飛、25馬迄13手。

・実は小生、この作意順がみつからず作者にSOS。ところが6年も昔のことなので若島氏自身も忘れてしまったらしい。それを何とか思い出して(?)もらいました。スカッとした手順。イイナ。
残念なことに余詰。初手より19香、15桂合、同香、同玉、19香、26玉、16馬、37玉、49桂以下大海で詰む。69飛を59飛にするとよさそうだが。

#119
35銀、イ同と、44馬、25玉、35馬、ロ14玉、36馬、25飛、23銀、同桂、
25馬、同桂、34飛、24角上、同飛、同金、15歩、同桂、32角、23飛寄、
同角、同桂、12飛、13桂、同飛、同金、26桂迄27手。

イ同玉、53馬、24玉、35馬、15玉、17飛、16と、26馬以下。
ロ16玉、34馬、25飛、同馬、同桂、66飛以下。

・イ、ロの変化は長い(変長ではない)のでよく読んでください。手掛りを失うような初手がマキシ流の妙手。序の変化をのり越えれば軽快そのもので詰上りは思わずにっこり。
 ところで15歩の手順前後があります。作者によれば、当時修正をした覚えがあるそうですが。

―合駒の長さについて―
 この問題は219号で若島氏も書いている通り、議論の余地があります。
 いっそ駒台の位置を決めてそこから駒を打つマス目の中心までの距離を測ったら?冗談キツイ?これはどう決めるのが作品の質に反映するかという観点から考えるべきでしょう。大体マキシ詰というのはサラッとした感じの作が多いのですが、合駒の長さを1.5とか2とすると粘りのある作ができるかもしれない。
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