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2016年04月01日22:43

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覆面推理をはじめから(4)

例題4
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「あ・ア」が玉なのはいつも通りです。ここで、まず「う」に着目してみましょう。これはまだ何の駒か不明ですが、いずれにせよ後手玉に王手をかけていますから、「い」は王手をかけていません。(もし「い」でも王手をかけていると、不可能両王手になってしまいます)よって「い」=桂が確定します。
 では、仮に「う」=金としてみましょう。

(「う」=金の図)
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 これだと、最終手は11金打しかなく、更にその前の後手の手が存在しません。では、「う」=成銀だとどうでしょうか?

(「う」=成銀の図)
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 この場合は、22銀が11にあった後手の駒(それが「え」という訳です)を取って成ったというのが最終手になりますね。すると、更にその前の後手の手は、持駒にあった「え」を11に打ったことになります。これで合法になったでしょうか?
 残念ながら、答えはNOです。というのは、その前の手として先手がどう戻したとしても、更にその前の後手の手が存在しないからです。

(2手戻した局面)
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 しかし、かなり正解に近づいてきました。上図の場合、後手は先手が盤上に戻した「え」をすぐに持駒に戻すしかないので、逆算が行き詰ってしまいました。ならば、「え」を盤上に残せるような逆算ができればよい訳です。
 ということで、正解は「う」=銀、「え」=飛となります。

(「う」=銀の図)
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 これなら、最終手は22銀で21にあった飛(龍)を取った手で、更にその前の後手の着手は例えば51飛(龍)を21に持ってくる手というように、合法な逆算が可能です。

例題5
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 例題4と似た構図ですが、こちらはどうでしょうか。先程と同様の推論により、「あ・ア」=玉、「い」=角まではすぐですね。今度は「う」=銀とすると、直前の着手はこの銀を打つしかなく、後手が逆算不能に陥ります。そしてこれは、「う」=金などでも同じですね。やはり後手の戻し手を作り出す為に、先手は取りを戻す必要があるのです。
 そうなると、「う」=成桂とするしかありませんね。では、桂が11で取った後手の駒(=「え」)は、一体何だったのでしょうか?

例えば、「え」=歩としてみましょう。すると、2手戻すと以下の図になりますね。

(「え」=歩の図)
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 ここで先手が何を戻したとしても、更にその前の後手の手が存在しません。ここで逆算可能となる為には、「え」=歩ではダメなのです。
 もうお分かりでしょう。「え」は桂なのです!

(「え」=桂の図)
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 これなら、先手が13角を持駒に戻せば、更にその前の後手の手は13玉を12に動かした手ということになり、合法な局面ということになりますね。

(正解図)
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