mixiユーザー(id:10857363)

2016年02月21日22:30

584 view

楽しいレトロプロブレム(06)解答編

(16)Andrej N. Frolkin(Diagrammes 96, 01-03/1991)
フォト
合法な局面になるように大文字には白駒を、小文字には黒駒を対応させよ。但し、同音の文字には同種の駒種が対応する。
b)g1⇔g3 (3+3)

 BがKであることは明らか。また、AがQ,B,Pではillegalになるのもすぐに分かりますね。従って、AはRかSです。a)ではA=RだとRh1がillegalになってしまうので、A=Sです。これよりa)の正解は以下のようになります。

(solution of a)
フォト

 一方b)では、A=SだとSh1がillegal。従って、b)の正解は以下のようになります。

(solution of b)
フォト

 明快な作りで、覆面推理の入門編に最適ですね。勿論、もっと複雑化した作品もありますが、それはまたいずれ紹介することにしましょう。

(17)橋本 哲(Problemesis 13 02/2000)
フォト
Proof Game in 11.5 moves (15+15)

 なくなった駒は白がQのみで、黒はd筋のPだけ。また、白はcastlingしており、盤面配置だけで11手かかります。白があと1手で直進途中の黒Pを取るのは不可能であり、黒Pはc2で白Qを取った後c1で成っていることが分かります。すると、序は1.Sc3 d5 2.Se4 d4 3.c3 d3 4.Qc2 xc2と決まります。

(図1)
フォト

 続いて5.d4 g5 6.Bd2 c1=Bと進みますが、castlingする為には、白はすぐにこの黒Bを取る訳にはいけません。

(図2)
フォト

 白は7.b3 Ba3 8.h4 Bd6として、一旦黒Bを逃がします。この後の展開はもうお分かりですね。9.0-0-0 Bf4 10.Kb2 e5 11.Be1 Bc1 12.Rxc1と、c1で成ったBが一回転してc1で取られた訳です。このBは成駒なので、Ceriani-FrolkinとRundlaufを組み合わせたテーマを表現していることになります。しかし不思議なことに、本作は“64 Proof Games”未収録。
 実はのちに、Dan Meinkingにより2.0手短いバージョンが発表されているのですが、あるいはそれが原因なのかもしれません。

Dan Meinking(G.Donati 50th JT 12/2003) after Hashimoto
フォト
Proof Game in 9.5 moves (14+15)

 作意は1.d4 c5 2.Sd2 c4 3.Sb3 c3 4.Bd2 cxb2 5.Qc1 bxc1=B 6.c4 Ba3 7.Bc3 Bd6 8.0-0-0 Bf4 9.Kb2 Bc1 10.Sxc1 です。

(18)Filip S. Bondarenko(Rex Multiplex 20, 1987?)
フォト
どの駒も取られることがないように、黒駒を16枚追加せよ(16+0)

 条件より、黒駒は白の利きには置けません。では、黒駒を置けない場所に×をつけてみましょう。

(図1)
フォト

 すると、黒駒を置ける場所はたった17ヶ所しかないことが分かります。また、駒取りがないことから黒Pは白Pとすれ違うことはなく、全ての筋に一枚ずつある筈ですね。

 後は簡単な試行錯誤で、正解図が得られます。

(図2)
フォト

 当然のことながら、将棋でも同じパズルを作ることができます。誰かやってみませんか?
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する