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2016年01月14日23:03

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「カピタン」研究(04)

 性能変化系のルールについての説明の続きです。

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ネコ鮮将棋
ネコ鮮将棋とは朝鮮将棋よりヒントを得て4年前に発案された将棋で、そのルールは次のようです。

ルール
味方の駒がタテに絡がっているとき、上からn番目の駒は下からn番目の駒の性能になる。その他は将棋に準ずる。打歩詰、二歩、行き所のない駒については朝鮮将棋と同じとする。
このルールから「味方の」を取り除いてしまうとネコネコ鮮将棋のルールになります。いずれもまだ定跡はないようです。


対鮮将棋
これはネコネコ鮮と同様、敵の駒の性能を変えられる可能性のあるおもしろい将棋です。

ルール
盤上にある任意の駒は、そのすぐ上に敵の駒が存在するときその駒の性能に変化する。打歩詰、二歩は朝鮮将棋と同じ。行き所のない駒は二段目の桂だけ許される。他は将棋に準ずる。


 以上のほかにも、横鮮将棋、全鮮将棋、逆鮮将棋などいろいろありますが、やや一般性を欠くので今回は省略します。次号ではこれらの将棋の詰将棋を紹介する予定です。


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「ネコ鮮」という名称は、更に奇妙だ。「猫の目のように変わる」ということなんだろうか?安南の拡張として出てきたものだろうが、安南の性能変化が下から上へと一方的であるのに対し、ネコ鮮は利きが上下で入れ替わるのが特徴だ。
 対鮮は、現在では対面(face-to-face)と呼ばれているもの。横鮮将棋、逆鮮将棋はそれぞれ、敵の駒が横/下にきたら性能が入れ替わるというものだと推測できる。もしこの推測があっていれば、「逆鮮」は現在「安北」と呼ばれるルールに相当することになる。
 全鮮将棋は、これらを全て合わせたもの(つまり、上下左右どこかに敵の駒が来たら性能が入れ替わる)なのだろうか?

 興味深いのは、いずれもまず将棋のルールとして考案されていること。てっきり私は、フェアリー詰将棋の新ルールとして考え出されたのだとばかり思っていたが、全く逆だったのだ。これらは机の上ではなく大学将棋部の部室で発案されたものだという、言われてみればごく当たり前の事実に改めて気付かされる。

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