もう一題解いてみましょう。下図は“衝立名人”蒲池克弘氏の作品です。
例題2
初手43飛では玉が広すぎて詰みそうにないので43金でしょう。これに対し31玉、41玉、51玉の3通りの逃げ方があります。ここで41飛!?も面白い手ですが51玉から51玉と逃げられ詰みません。51飛!が玉位置を限定する妙手です。51玉のときはもちろんちょんぼでわかりますから52金迄。41玉のときは同玉の一手で飛が消えますからこれも52金迄。問題は31玉のときで41合、22玉の2つの応手があります。ここで31飛成!が妙手です。41合のときはチョンボでわかるので32金迄。22玉のときは31玉、12玉、13玉、23玉とありますが、31玉は龍が消えるので32金迄。龍が消えないときは23金!が玉位置限定の例の手です。チョンボだったら23に玉がいるので33龍、12玉、22金迄。12玉、13玉のときは23同玉と取る一手で以下は33龍、12玉、13歩、21玉、32金迄の追詰です。
43金、31玉、51飛、22玉、31飛成、13玉、23金、同玉、33龍、12玉、13歩、21玉、32金迄13手。
51飛から31飛成が応手を限定する衝立らしい手でした。
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この後、一挙に13題も衝立詰が出題されているが、その中で一番易しい作を紹介しておこう。初見の方は、是非挑戦してみて下さい。(ちなみに、9手詰です)
蒲池克弘
衝立詰(カピタン1号 昭和51年7月1日)
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