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2017年08月22日10:28

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殴られれば野球はうまくなる?

ところで「アイヒマン実験(=ミルグラム実験)」というのをご存知でしょうか?
課題を覚えられなかった人に電気ショックの罰を与えれば記憶力が向上するのではないかという実験の「罰を与えるだけの簡単なお仕事をしてくれる人の募集」、と称して実は、その応募してきた人が罰の電圧をどこまで上げてしまうのかということを実験したのでした。
実験の結果、「覚えられなかった人への罰だから電圧をもっとあげてください」と命じられると、罰を与える係りの人は致死量を越えると判っているところまで電圧をあげてしまうことが判明。(実験ですから、実際には罰の電気は流れてなかったのですが)
人間は命令によって他人を殺すことができるようになるということが証明されました。
ナチスがホロコーストで大量虐殺ができたのも、これによって説明できる(人間は置かれた状況によっては残酷になる)という50年くらい前の実験です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0%E5%AE%9F%E9%A8%93

この結果にオーストラリアの科学者が疑問を持ち、同じように再実験してみたという番組をBSドキュメンタリーでやってました。
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=170602

結果、致死量を越えると判ってるあたりまでくると、6割くらいの罰係の人は「もう実験には協力できません」と電圧を上げることを拒否。
人間は命令を拒否する力を持っている。人間は立派!アイヒマン実験は間違っていたということを証明したというのです。

そうか?そういう結論なのか?
実は番組を見ててもどういう結論だと言いたいのかイマイチ理解できないのです。番組の流れからいうと、アイヒマン実験に疑問をもって始めた再実験なのだから、アイヒマン実験は実は間違っていましたと言う結論を出したいはずです。

しかしなんか意味不明な気がするので妻にも番組を見てもらいましたが、やはり番組の結論は意味不明と。

そもそもこの実験(この地域からランダムに集めた住人による実験)の結果から推察できるのは「この地域の住人に理不尽な命令を拒否することができる人が多いのは、子どもの頃から自分の意見を述べたり民主主義をきっちり学んできたからだろう」ということだけで、それを学んでいない別の地域の人間が同じ結論を出すとは断定できないはずなんです。
中国や韓国で同じ実験をしたら、かなり違った結果が出ただろうと思います。
「人間はいつでも誰でも正しいことを行う正義の生き物なのだ」という結論にはならないはずなのですが、番組もそこまで断言してるわけではないのですが、なんかもにょもにょする番組でした。


>殴られれば野球はうまくなる? 根強く残る「指導」という名の「暴力」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=140&from=diary&id=4727523
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