mixiユーザー(id:2173139)

2018年08月13日21:40

153 view

エドワード・ゴーリーの優雅な秘密展

「うろんな客」「ギャシュリークラムのちびっ子たち」といった、妖しげな絵本を著したエドワード・ゴーリーという絵本作家をご存知でしょうか。

まあ、この方の著書といったら、大抵のものは薄気味が悪い。一般の子供向け絵本にあるような筋立てはなくて、ひたすらナンセンスで狂気じみた発想がページ毎に披露されます。でもって、見てるこちらの不安感が、だんだんと掻き立てられていくという。

そんなエドワード・ゴーリー氏の原画などを紹介する企画展が、八王子市夢美術館で開かれています。題して「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展。日曜日に行ったのですが、けっこう賑わってました。

ゴーリーさん、たしかに不気味な作風ではあるんですけど、高い画力を備えていることも間違いないでしょう。非常に細かい線を「どんだけ手間をかけたんだ」と思うくらい丁寧に書き込んであって、背景の壁や床、空や森林の質感なんかも素晴らしいです。ただまあ、その質感からして、どこか心の闇を感じさせるものではあるんですが。

とにかく、その独特なタッチの絵を眺めていると、つい怖いもの見たさから、絵本の続きを知りたくなってしまいます。それに一応、節度は考えてるようで、おぞましくて本を閉じたくなる程の描写はありません。一般人の平均的な好奇心と恐怖の境を、うまく狙ってる感じがします。

なにより、ここまでレベルが高ければ文句ないでしょう。ゴーリー展の期間中は、すっかり八王子市「悪夢」美術館です。いや「狂夢」か。
7 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年08月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

最近の日記