柚子、どこにでも見かけられそうですが、ここ信州では寒くてミカン、キンカンなど柑橘類は生育できません。用途が多いので庭に植えたいのだが無理なようです。
先日日記に書いた「獅子柚子」と同じく、愛知県の知多半島の友人宅で撮った写真です。
成長が遅い事でも知られ、一般には「桃栗三年、柿八年」と言われるが、柚子は「大馬鹿十八年」などと呼ばれているところをみると、農家にとってはあまり良い印象を持たれていないようです。
普通ユズ果汁は日本料理の調味料、皮は香辛料、薬味、柚子胡椒に、ユズの種子油はアレルギー性皮膚炎にも効果があるという。
俳句の世界では、実は秋の季語、花は夏の、柚子湯は冬の季語となるようです。
風流を楽しむには、伝統的には、身体を暖めてくれる「柚子湯」でしょう。
「柚子の里」(瀬戸内寂聴)
「柚子風呂は、三つや四つなどけちなことはせず、真二つに切り、湯舟の湯気が見えないほどいっぱいに柚子を浮かせるのだ。
袋に入れた方が後始末に便利だけれど、寂庵では、そのまま、切り離したものをじかに湯に浮かべる。柚子の実が体のあちこちを鳥のくちばしのようにつっつき、くすぐるのも、柚子湯の愉しさのひとつで、ぜいたくで豊かな芳香につつみこまれ、王侯の気分にひたれる。
レモン風呂など比較にならないほど、肌がすべすべして、いい匂いが体にしみついてくる。」
森の人
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