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2017年10月12日22:54

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ネオニコ農薬が子どもの発達障害を引き起こす

『ふぇみん』(婦人民主新聞)の9月15日号に、次のような記事が掲載されました。



 ネオニコ農薬が子どもの発達障害を引き起こす



 脳神経科学者の黒田洋一郎さんの講演記録です。

 下のグラフを見てください。

 右のグラフは、国別単位面積当たりの農薬使用率です(OECD発表)。韓国と日本がずば抜けて、使用量が多いのがわかります。

 左のグラフは自閉症、広汎性発達障害(現在では「自閉スペクトラム症」としてくくられています)の有病率です。

 イギリス、アメリカも含めて、有病率の高い国は、農薬使用量の多い国と見事に重なっています。





  これについて、発表した黒田氏は、

「これをもって、発達障害の原因が農薬だとは言えませんが、あまりに一致しすぎていると思ました」と書いています。



 日本ではダイオキシンなど環境ホルモンは規制の動きがあり、使用量は増えていません。有機リン系農薬も健康被害が証明されたので使用量が減っています。代わりに出てきたのが、ネオニコチノイド系農薬です。

 少量のネオニコ農薬に種を浸しておくだけで、成長後の葉や茎まで農薬効果が浸透するため、成長後に農薬散布の回数を減らせる利点があり、ここ20年で爆発的に使用量が増えています。

 しかし、2012年、ネオニコ農薬が、人の健康、特に子どもの脳の発達に影響がある可能性があるという論文が発表されました。これを受け、EU食品安全機関はネオニコ農薬の規制を強化しましたが、日本では反対に規制緩和の方向に向かっています(たとえば、2015年、ネオニコ農薬であるクロチアジニンの、ホウレンソウの残留基準が3PPMから40PPMに緩和される。さらに新たな種類のネオニコ農薬の登録も承認されている)。

 また2016年には動物実験の結果(母マウスをネオニコ農薬に暴露させたら、生まれた子マウスの行動の一部に障害が生じた)が神経科学の国際誌に発表され、そこで人に発達障害を起こす毒性、「発達神経毒性」が証明されたのです。

 さらに、別の実験では、成熟マウスにネオニコ農薬を低濃度与えると、不安様行動が見られました。これは海馬や視床がストレスを感じている状態で、人だとうつや不安行動になります。

 つまり、ネオニコ農薬は、胎児、乳児だけでなく、学童期、青年期にも脳の異常を生じる可能性があるということです。

 対策としては、やはり少々根が張っても有機、無農薬野菜を選ぶ、できれば給食で扱う素材にもそうしたものを使用する。また居住地での農薬の空中散布をやめさせる。室内での殺虫剤使用をやめる……などです。



 黒田洋一郎氏が書くように、発達障害を引き起こす原因に農薬などの化学物質が関係しているとしたら、発達障害の症状改善には、やはりその部分へのアプローチが必要になってきます。向精神薬で出ている症状を抑えたとしても、それは当然のことながら、根本的な改善にはつながらず、それどころか副作用等によって、別の問題を抱える可能性さえあります。

 発達障害の原因は「遺伝」のみならず「環境(毒性)」が大いに関係しているということは、発達障害を診る児童精神科医や小児科医にもっと届いていい情報のように思います。

 と同時に、乳幼児を持つ親への情報としても非常に重要です。農薬シートの入った畳の上に生まれたばかりの赤子を寝かせることの危険性、新築、改築時のホルムアルデヒドの問題やシロアリ駆除の問題など、出来る対策はいろいろあります。

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