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2017年07月23日08:55

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緊張はするが、しまっておく

大相撲名古屋場所は早々に遠藤も稀勢の里も休場してしまい、わたしにとっては楽しみが半減してしまった場所になった。

14日目を終えて、トップの1敗・白鵬に続いているのが、平幕の2敗・碧山。
千秋楽の結果いかんでは、白鵬との同点決勝、もありうる。

その碧山の千秋楽を前にしてのコメントが、

「緊張はするが、しまっておく」

だった。

それを聞いて、なんだかいいな、この表現、とわたしは思ったのだ。

ご存知のように、大相撲の外国人力士たちって、異様に日本語がうまい。
わたしのような外国語オンチの人間からすれば、数年であれだけ流暢に日本語を使いこなすのには感嘆させられる。

ただ、かなり日本語に堪能になっても、たまに「?? こういう表現は日本人は使わないよなあ」というときがある。

この碧山のコメントも、まあ普通だったら「緊張はするが、平常心で臨みます」とか言うところだろう。
それを「しまっておく」と表現したところが、逆に新鮮に感じられた。
むしろ、これは日本語ネイティブでない外国人だからこその表現ではなかろうか。ときに稚拙だったり、うまくできなかったりする言い回しの中に、その人のいつわらざる心境がよく表れる気がする。

もうずいぶん昔だが、カルチャーセンターで韓国語を教わった韓国人留学生の先生に、日本の小説の本や、一緒に先生と写った写真をプレゼントしたら、そのあと届いた年賀状に「たくさんのものをいただき、ありがとうございます。すべてを大事にします」と添え書きがあった。
日本人だったら「どれも大事にしますね」とか「みな、大事にいただきます」とか書くところだろう。「すべてを大事にします」という言い回しはまずしないだろう。
しかし、逆に、先生の誠意が感じられて、わたしはその一文が忘れられなかった。
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