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2017年05月19日13:30

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HEROは、そのまま相棒のようなシリーズ化は無理。

『無限の住人』大コケの木村拓哉と、寒風吹き荒ぶフジテレビの思惑が合致! 『HERO』続編制作へ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=53&from=diary&id=4579730
相棒が、日本の刑事ドラマ、推理ドラマとして異色なのは、そのキャラクターの作り込みの細かさと、テーマの現代性だろう。杉下右京という主人公が、どこで生まれ、どこの大学を出て、どのような趣味を持つ、どのような性格で、なにを行動指針として犯罪に向かうのか、をリアルに描いている。しかもテーマが、犯罪を生む時代の反人間性と、警察、官僚、内閣という国家権力の陰謀とを、安易な性善説にとらわれずに冷静に描ききっている。

その登場人物たちは、シリーズの進展によって、変更があるが、歴代のキャラクターのなかでは、やはり岸部一徳の官房長が前例がないほどユニークだったのだ。悪と善のあいだ、黒と白のあいだで滲む、そのヌエのような不気味さこそ、いまの日本が抱える闇だった。

そういう世界観を複数の脚本家による競作というスタイルで、長寿ドラマになり得た。

しかし、キムタクのHEROは、そういう暗さではなく、最後は人間を信じる向日性をもっている。それは文字通りヒーローのキムタクの俳優としてのキャラから来ているだろう。相棒は、クライ、モヤモヤする、だからあとをひく、しかし、HEROは、明るく、スッキリ、一件落着だ。

もしHEROを、シリーズ化するとすれば、バットマン・ダークナイトのようなリブート、つまりダークサイドから描いていく、ことしかないだろうが、脚本の福田さんはそういう気持ちはないだろうなあ。

俳優としてのキムタクの魅力とは、けっしてヒーローではなく、敗れたあとで、傷だらけで再起しようとする、そういう部分なのだ。

続編といっても、それだけ難問だらけだ。どうする、フジテレビ?
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