■出口治明「『働き方』の教科書」2017年4月新潮文庫
著者は、知る人は知っていらっしゃると思いますが、ライフネット生命保険の
取締役会長。
京大を卒業して、日本生命に入社後、企画部や経営企画を担当し、ロンドン
現地法人社長などエリート街道を進んだが、トップに意見して、49歳で左遷
され、55歳で片道切符の出向、60歳で退職して、起業した有名な人。
読書家で、雑誌にも、たくさん文章を発表している。たまたま先日、雑誌に
新進作家・朝井リョウさんとの「働き方」対談を読んで、共感し、本書を手に取った。
そしたら、なんと、本書にもその対談が収録されていて、ちょっと驚きました。
人生において、仕事とお金は大事ですよね。
その基本が、とてわかりやすく説いてあって、40年前に本書を読んだら、
私も、もっと違う人生を歩んでいたのではないかと、ちょっと思いました。(汗、笑)
まぁでも、本書はいつものように、道楽読書なので、そんな思いも含めて、
堪能した次第。
惹句を紹介しますね。
“人生に占める仕事の時間は3割程度。だからこそ自由に、勇気をもって
仕事をしよう――。60歳で起業した異色の実業家にして当代随一の読書
名人が語る、ふつうだけど大事なこと。”
“「仕事は人生のすべてじゃない」「失敗して当たり前なのだから恐れることはない」
「自分が楽しく働くことこそがお客さまのためになる」。読めば20代から50代まで、
それぞれの世代でやっておきたいことが見えてきます。 ”
20代〜50代の読者に、著者は以下のようにアドバイスします。
■20代
・就職は相性だけで決めていい
・若いうちは丁稚奉公のつもりで
・残業よりデートを選んでいい
・仕事は質よりもスピード
■30代
・部下はみな変人と思う
・部下の顔を穴が空くほど見る
・一回叱ったら三回褒める
・上司は論破、部下には全勝する
■40代
・得意分野をすべて捨てる
・選手兼監督を目指してはダメ
・部下は60点で目をつぶる
・目標は前年比105%でいい
■50代
・50代は遺書を書くとき
・真っ当なことを真っ当にやる
・次世代のために働く
・50代こそ起業に最適!
残念ながら、60代へのアドバイスはありませんでしたが、まぁ、60代に
アドバイスを受けても、手遅れで、私のように、道楽として堪能するしかないです。
著者がよく言っているように、腹に落ちました(^^♪
ログインしてコメントを確認・投稿する