🟡美味しそうな女

イルミネーションと言えば冬の風物詩。
今までドイツ村、相模湖、よみうりランド等のイルミネーションを見に行ったが、その時添乗員さんに言われた。
イルミネーションは何と言っても「なばなの里」が一番だと。

同じことをお気に入りさんにも言われて、行きたかった「なばなの里」に我々が行ったのは先週。
もうすぐ春になろうと言う時にイルミネーションと言うのは、いささか間が抜けてないか？と思いながら足を踏み入れたら、枝垂れ梅と河津さくらが丁度見頃だったらしく、イルミネーションとのコラボは見事だった。

濃い群青色の空に浮かぶ月と、それにかかる横一筋の白い雲。
そんな夜空をバックにライトアップで浮かびあがる桜や梅は我々を幽玄の世界に誘う。

ドイツ村のイルミネーションはゴルフ場だったところに造ったため樹木はほとんどなくて、光の地上絵だった。
反対に相模湖は山の斜面に造ってあったので、樹木の飾りつけは多かったけれど、いかんせん斜面を登るのが大変だった。

よみうりランドはさすが遊園地。子供が喜びそうな飾りつけが多く電飾も色とりどりだったけど、コースがわかりにくかった。
そして一番と言われた「なばなの里」のイルミネーションは大型画面を除けば意外とシックでスッキリとまとめられていた。
勿論どこもそれぞれに素敵な光と夢の国だった。

けれど先月行った白川郷が外国人の観光客が多かったのに対し「なばなの里」はオフだったせいか非常に閑散としていて、日本人すら少なかった。

なんだ。
外国からの観光客に囲まれて私は今、どこかよその国にいると思いたかったのに。

けれどどんなに外国人に囲まれても、ホテルでここが日本だと言うことを実感したに違いない。
とにかく食事が美味しいのだもの。

ところが主人共々たらふく食べてそのあと温泉に入り、長湯の主人より先に出て部屋に戻ろうとしたらホテルの中で私は迷子になった。

温泉から一番遠く離れた部屋だったせいだ！
A館、B館とややこしい造りだったせいだ！
それぞれにエレベーターがあって間違えて乗ったせいだ！
長湯の主人のせいだ！

もちろん所詮ホテルの中ゆえ、多少時間のロスはあったもののちゃんと部屋にはたどり着けたけど、朝風呂に入る時はヘンゼルとグレーテルみたいに目印にパンくずでも置いて行こうかしらと思わないでもなかった。

考えてみれば「なばなの里」は御伽の国。
私がちょっぴり太ったのだって 、太らせて美味しくしたい誰かの陰謀だったのかもね。(笑)