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2016年11月02日14:48

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病院遍路

 病院を渡り歩く患者を医者が嫌がるのは分かる。患者の体質も経過も分からずに症状だけ訴えられても困るだろう。だが遍路せざるを得なくなる患者もいるのが現実。以下全て患者本人(とその親)から直接聞いた実話。


 40代男性。なんだか胸が苦しくなるのでかかりつけ医に訴えるが安定剤を処方されるのみ。納得行かずに内科と循環器科を片っ端から回ったあと、6軒めで「緊急で心臓のバイパス手術が必要です。このまま入院して頂きます。家族を呼んで下さい」となった。5軒めで諦めていたら自分は生きていなかったと言っていた。

 60代男性。夜中に動悸がして寝汗をかき体重がどんどん減って行く。がんも疑って近所の内科や循環器科をぐるぐる巡るも解決しない。ところが5軒目の内科で5分も診察しないうちに「あぁ専門医を紹介します」と言われ、今は内分泌科で甲状腺の薬を貰って落ち着いている。

 1歳男児。妙な引きつけを度々起こすので行きつけの小児科に訴えるが「子供なんてそんなもの」「お母さんしっかり」と怒られた。納得行かずに小児科を5軒巡ったあと、ある夜酷い発作で救急を受診、「週明けに専門医を紹介します」と言われる。専門医を訪ねると「なぜこんなになるまで放っておいたのか」と酷く怒られた。早期発見出来れば助かった命だった。

 40代女性。夜眠れずかかりつけ医に訴えると「うつ病までは行っていませんね」と言われて3年ほど睡眠薬でごまかす。念のため会社の前にあった心療内科に行くと「典型的なうつです。なぜこんなになるまで放っておいたのですか」と怒られる。ここで2年ほど抗うつ剤を処方されるが快方に向かわない。念のためセカンドオピニオンを求めると、そこで双極性障害であったことが分かる。やっと合う薬が見つかって今は安定している。

 70代女性。脳梗塞の症状を伝えて救急車を呼んだのに、搬送先の病院は MRI が故障していて脳梗塞の特効薬と言われる薬を使うことが出来なかった。その後めまいと軽い麻痺が残るが病院では「リハビリを頑張って下さい」の一点張り。あとで分かったことだが梗塞後の後遺症に有効とされる薬も処方されなかった。ただ今病院遍路中。

 70代男性。異様な肩凝りで内科医を受診。 MRI など一通りの検査をしたあと整体を紹介される。ひと月ほどで肩こりの症状は治まったが、半年ほどで進行癌が見つかり数ヶ月で亡くなった。最初から総合病院へ行けば良かったと後悔していたが、この人の奥さんはその総合病院の「検査入院」で亡くなっている。裁判でミスを認めた病院から慰謝料を貰ったばかりだった。


 ある人の言葉。「いい医者に巡り会えるかどうかも寿命のうち」
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