先日手術をした患者の容態があまりいい方向に向かっていないので、今のうちに一時帰宅、という話が持ち上がって来た。頭蓋内に管を通した状態での外出は当然リスクを伴う。この機会を逃すと帰るタイミングを逸してしまうかも知れない一方で、回復退院の可能性を潰してしまったのでは元も子もない。
先生や看護士と何度か相談するうち、ある看護婦が「やったことを後悔しますか、それとも、やらなかったことを後悔しますか」と質問してきた。なるほど。人間はこの2つに分類出来るのかも知れない。私はリスクを天秤にかけなければならない時、多くは「何もしない」を選択し、結果をそのまま受け入れる。つまり前者の傾向にあると言える。だが患者とその家族は明らかに後者だ。
万全の準備で臨むしかない。願わくば天候に恵まれることを。
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