MERSは既に政争に入った

やっと韓国政府も対応に本腰を入れ始めたようなので、他地域への拡散は止まりそうな気配だが、既に感染してしまった人がどれくらい死ぬのかはまだ予測がつかない。

政府、つまり与党セヌリ党の青瓦台大統領府は、なるべくことなかれで済ませたいので、情報統制する方向にあるが、感染拡大した場合に最も被害が出るであろうソウルの市長は、政府が隠すなら市が独自に調査して公開すると言っている。

朴元淳ソウル市長は野党の新政治民主連合なので、MERSの状況を秘匿するのか公開するのかで、青瓦台 VS ソウル市の二つの政府の争いになってきたと韓国の主要新聞は報じている。



MERS拡大の発端は、衛生当局が最初の患者の動向をきちんと把握せず、隔離失敗したことにあるので、与党としては極力情報は出さずにうやむやにしたいが、野党はここぞとばかりに突っ込みたい。

今後死亡者が増えるのは間違いないので、与党不利となるのも間違いない。

中東でのMERSの死亡率は40%で、死病と言って良い恐ろしい感染症だが、今のところ発覚した韓国での感染者は60名強で、死亡者は5人なので、現在のところの死亡率は10%未満。

死亡者がこの先あまり伸びず、中東での死亡率を下回った場合、政府は我々の対応が優れていたので、MERSの治療に成功した。我々はMERSに勝った！ と宣伝する可能性はある。

死亡率を低くするために、敢えて感染者の数を水増しして発表するかも知れない。

さすがに死んだ人数を誤魔化すのは厳しいが、感染者の数は誤魔化そうと思えば出来ないことはないので。



韓国のMERSが毒性が弱いものに変異したか、韓国が独自に新しい治療法を発見したのでない限り、死亡率は中東と変わらないはず。

最終的な死亡者が何人になるかによって、本当の感染者数は逆算できるはず。

死亡率が中東とかけ離れていた場合は、後半に入ってから発表された感染者にはウソがある可能性が高い。なにしろ韓国は呼吸するようにウソをつく国民性なので。

韓国での死亡率が中東での死亡率とかけ離れていた場合、次の大統領選の際に、MERSゲート事件として再燃するかも知れない。



■ＭＥＲＳ、韓国の死者５人に　感染者は計６４人
(朝日新聞デジタル - 06月07日 10:42)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3454515