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2011年12月28日00:50

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乱歩!乱歩!乱歩!

 岡町落語ランドで聴いた「柳田格乃進」が実にカッコ良かった南湖さん。21世紀になってから探偵講談を復活されていることでも有名で、聴きたいと思っていたところ1年ぶりの探偵講談会が開かれる、しかも江戸川乱歩特集!ということで観てきました。

 会場に入ると若手の方が練習を1席されていました。修羅場読みがすでに堂に入っています。南湖さんの1席目はこの季節にピッタリすぎる忠臣蔵もの、「赤穂義士伝」、古典講談で、重要な場面を繋いで最後まで絵。切腹の場面のディテール説明が面白かったです。

 2席目は待ってましたの探偵講談「魔術師 序」。序?ん?
 諏訪湖畔のホテルで静養していた名探偵、明智小五郎は、そこで有名な宝石商の娘である妙子と知り合う。同じころ、妙子の叔父のベッドに謎の脅迫状が毎日おかれるという怪事件が発生。妙子が帰京したあと、警察から連絡を受けた明智だが、上野駅まで戻ってきたところでさらわれてしまう。妙子の叔父も惨殺されてしまい…というところまで。4段あるうちの1段目だけで、続きがめっちゃ気になります。4段目は数回しかやったことがないそうですが、ぜひ最後まで聴きたいですね。
 語り口としては、修羅場読みでたたみかける場面はなく、ゆっくりじわじわと。これが時代背景によく合ってるんですね。あと、妙子の叔父の家政婦が笑わないミタさんというクスグリはツボでした。

 3席目はネタ下ろし(初演)の「青銅の魔人」。怪人二十面相扮する青銅の魔人vs明智小五郎・小林少年とチンピラ別働隊。こちらは省略しつつ最後まで。最後まで聴けて良かった。。青銅の魔人の描写、ガンダム講談のように修羅場読みはせず、静と動のリズムで重く不気味な雰囲気を感じました。

 最後は作家の芦辺拓さんとの対談でした。探偵講談初心者が多いということで講談の説明から探偵講談の歴史的な位置、今までの『名探偵ナンコ』でやった噺の思い出などで、とてもありがたかったです。「魔術師」の続きはもちろん、海野十三の「蠅男」やドイルの「まだらの紐」も聴いてみたいと思いました。
 忍者講談やホラー講談(というか怪談?)も気になりますし、またまめに南湖さんのHPをチェックしていこうと思います。


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平成23年12月26日
第46回『名探偵ナンコ』〜よみがえれ!探偵講談〜☆乱歩!乱歩!乱歩!☆@ワッハ上方 小演芸場

演目:
1.旭堂南湖「古典講談 赤穂義士伝」
2.旭堂南湖「探偵講談 魔術師 序」(原作・江戸川乱歩)
仲入り
3.旭堂南湖「探偵講談 青銅の魔人」(原作・江戸川乱歩)
4.芦辺拓・旭堂南湖「対談 探偵講談あれこれ」
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