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2009年08月19日15:24

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輝く日の宮−丸谷才一 と ローマの休日−水野英子

ここ2.3日でネットで勧められ読んだ本が2冊ばかし…

1冊目「輝く日の宮」丸谷才一
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062118491/

武田宗俊の源氏物語2系統説と失われた幻の巻「輝日宮」の小説と聞き手にとったのですが…

小説家の歴史モノの例に違わず「○○でなかろうか」がいつのまにか「○○なことが起こり、その結果として…」となっていくので源氏の成立論として読むのには要注意ですが、楽しめます。まぁ丸谷氏の假名づかいについては異論も多いでしょうが(笑) 冒頭部分セーラー服の少女が「婆や」と話をしているシーンでは昭和初期か大正と勘違いをしてしまいました。
−作者の故意のミスリードとも取れるが頑固に旧假名づかいの方だけに…−

源氏成立論として面白かった部分は当時は貴重品であった紙の提供者として、先行文学の「蜻蛉日記」の所有者として紫式部への資料提供者として、またまた源氏のモデルとして道長がいた。という部分で…批評家という丸谷説の根幹をなす部分については…どうだろうかな?という感じです。

ただ紫式部が彰子に仕えた時には道長は源氏(の一部)を読んでいた との意見には賛成です。というか就職活動文書だった可能性は否定出来ないと思っています。

石山寺で「須磨」の巻から起筆されたとする伝承に触れると紫上系の成立順序がややこしくなるのか、そこにはノータッチで時系列順に書かれたとされ玉鬘系も一括して時系列に従い書かれ挿入されたとしていますが…どうなのでしょう。「更級日記」の中で源氏物語の一部分だけを読む機会があって、すべてを読みたいと願ったというようにバラバラにあったオムニバスと思っています。本文中では「短編性はない」の一言でオムニバス説は退けられています。

とまぁ…とりとめのない感想ですが...固有名詞が学者名は当時は学会で活躍中の方を含め殆どが実在人物。大学名・新聞社名・セクト名は(あれだろうな)と想像のつく架空名になっているのが、ぁぁ小説なんだなあ との逃げの部分の気がします。全部実在名でやればよかったのに…(笑)


2冊目「ローマの休日」水野英子
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396781083/

書店で見かけ、「ロマ×プリ」を買ったばかりなのに衝動買いしてしまいました(笑)

特製ポストカード2枚付きというのにも惹かれたかな(笑)でも、買った価値はありました。雑誌収録品とは違った趣きが単行本にはあります。サイズが1廻り小さいのにヒロインの表情なんかがストレートに伝わります。

でも「ある雪の夜の物語」は「星のファンタジー」「ゆりかご」に次いで3バージョン目を購入です。そういえば「ファイヤー」も雑誌連載切り抜き・別冊ST総集編切り抜き・箱入り本の3バージョンですし「星のたてごと」も切り抜き・サンコミックス・選集の3バージョン所持していたか(内、選集は行方不明)
何度よんでも最良の時点の水野作品は、いいですねぇv(^^)
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