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日記一覧

 第5章 占師の家 ローザは子供の頃から遠見の力を持っていた。それがどのようなものかは彼女自身もうまく説明ができなかったが、集中すると遠くのものが映像として心に映るということだった。生まれつき不自由なその身を天が哀れんだと周囲がみなしたため

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 第4章 砂漠の街 約半年かけて大草原をはるかに越えてきたアラードたち三人の前に、ついに広大な砂漠が姿を顕した。 おりしも真上から照りつける太陽の熱に焼かれて、からからに乾いた砂の海が赤茶けた姿でどこまでも広がっていた。北の王国ノールド領内

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少し前に『蜜蜂と遠雷』を読まれたマイミクさんと、作中のコンクールに登場する架空の課題曲『春と修羅』にカデンツァがあるという話題になったときふと思った、お話作りにおいて音楽家がカデンツァを弾くような感じでお話の一部をまかされるような、そんな試

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「この子は死んで生まれたのに、私が引き戻してしまったのよ。ゴジラと同じ苦しみの中に。 こんなことになったのはなぜ? 離散だけでも免れていたら、別の形で出会えていたの? この子とも、あなたとも……」「撃って、私がゴジラを押さえていられるうちに

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機龍の開発が政府によるプロジェクトである以上、当然その推進には政府側の人員も多数参加している。このストーリーでは国民側の立場を代表する者としてプロジェクトリーダーとボディガードの2名に焦点を当てる。プロジェクトリーダーは初代ゴジラを道連れに

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そんなわけでこのお話の最後の最後、ゴジラとビオランテが共に舞台から姿を消したとき、残された機龍(=初代ゴジラ)を巡る争いの結果、芹沢は射殺される。そのとき機龍が動き出す。そして日本は地図の上から姿を消す。わずかに北海道と九州の一部だけを、大

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特に巨大な恐竜の場合、その巨体の動きを補佐するために体幹の神経が発達し脳としての機能を持つようになっていたとする説が昔からあって、ゴジラの最初の敵怪獣アンギラスはそのおかげでゴジラより敏捷な動きを誇るとされていた。ならば発達の度合いはともか

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xシリーズで顕著だった人間をできるだけ直接ゴジラに絡ませるというコンセプトを反映して、映画での機龍は人間が搭乗し操縦するメカとの扱いだったが、vsのときのようなデクノボウならともかく、本格的にゴジラと取っ組み合いを演じたら操縦者が無事にすむ

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白神はわが子がどのような状況下でも生き延びるチャンスを増やすべく、ビオランテに植物の形質を与えた。けれどゴジラ由来のG細胞の獣性は強く、結果的にビオランテは食人植物と化した。光合成で補える日中は休止状態にあるが、夜になると獲物を求め動き回る

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水爆実験による放射能で変異した古代生物というその出自を想えば、少なくともゴジラは健やかな生き物ではないはず。けれど人間はそれを容易には察しえない。だからこの私家版では、ビオランテに他の生き物を同化する力を与えることとする。その6 →http://m

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集団とは本質的に外部に対して敵対的なものであり、特に外敵の存在を感じている状況下では集団の結束を実感したいという欲求から構成員が敵を敵とみなしているかを確認し、そうでない者を迫害することが頻繁に起こる。かつての戦時下では憲兵のような外的圧力

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この記事に対する読者の反応を見ていたら、すでにifの世界の出来事ではなくなっているような気が……。「軍事研究「反対」大多数=防衛省資金提供に懸念―学術会議公開フォーラムで科学者ら」http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=44

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「私は名前を暴かれてしまった。それでどんな目にあわされたかわからないとでもいうつもり? 男のくせに!」「だからこの子に生まれてほしくなんかないと、そう信じ込んでいたわ。でも死んで生まれて初めて思い知ったの。私はこの世にただ一人なんだって」「

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初代ゴジラとともに自らが生み出した超兵器の秘密ともども己が身を滅ぼした芹沢博士の行為が、ゴジラが一匹しかいないと限らなかったのに人間からゴジラを倒す切り札を奪った身勝手なものとして恨まれ非難され続けている日本。博士の弟の一族は迫害を避けるた

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マイミクのAstray様の手になるファンタジー小説『かがり火の旅路』第6話がアップされました。 『かがり火の旅路』#06http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=3595226&id=81661445セルウィリアが送り出した使いが声を風に乗せて送ることのできる術者ルーレイ

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 第3章 戦禍の大地 レドラス領の大半を占める大草原を、たった八人の兵士たちがひたすら馬を駆っていた。 金色の髪と青い目の北方民族の徴を持つ彼らの姿は、あるいは勇壮で美しくさえありえたもののはずだった。 だが、その鎧は北の王国の紋章も判じら

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