甘美な香りにむせながら、ラルダは目覚めた。 自分が狭い場所にいることがわかった。四方どちらを向いても岩肌が見えた。三方は一つながりだったが一方の岩壁の周囲に細い隙間が見えた。岩の窪みを大岩で塞いだようだった。 閉じ込められている? 岩の中
火口 アラードとゴルツが辿りついたのはそれまでの洞窟とは様子がまるで違う場所だった。 それまで洞窟の広がった部分はいくつもあったが、この場所はずばぬけて広かった。地面にはいくつもの亀裂が走り、赤い光が漏れ出ていた。広大な空間は硫黄の
試作品としてアップしていたお話の前半を手直ししたので編集しようとしたら、また10000文字を越えていました。後半に続き前半も分割して、この章はとうとう4分割です(泣)この後ろにアップします。前半その1http://mixi.jp/view_diary.pl?id=54320822
これは今から15年前に僕が初めて書いたお話です。暗示的に書こうという意識が先走りすぎて、書いてある内容がわかっていないと何が書いてあるのかがわからないという、缶切りの缶詰状態になってしまった失敗作です。この失敗で、もっと普通に書かないとだめ
ちょっと(かなり?)変な掲示板を作ってみました。妖怪変化、神、悪魔、妖精、怪物、怪人怪獣その他もろもろの既存・オリジナルを問わずとにかく人外のものに対する思い入れを書いていこうという代物です。好みが合ってお暇のある方はどうぞお立ち寄り下さい
応えはなかった。ラルダは意識を伸ばしてリアの意識を探り補えた。リアはずっと洞窟の奥の通路にいた。彼女が泣いているとラルダは感じた。堕ちた我が身を嘆いているのだと思った。「今すぐここへ! あいつを溶岩に叩き落すのよ。ぐずぐずしないでっ」「ラ
ラルダの言葉がとぎれた。 その顔が苦悶に歪んでいた。脳裏に去来するものに耐えるかのように固く目を閉じ、歯を食いしばっていた。伸びた牙が唇を食い破り、血がしたたり落ちた。 あまりにも無残な話に、アラードは呆然としていた。 ゴルツはどんな思い
7月24日にアップしたお話の部品の試作品について、細かい語句の修正だけでなく暫定的なものだった後半の2人の吸血鬼の対話をきっちり書いたので修正しようとしたら、語句修正だけの前半は修正できたけれど分量が増えた後半がそれだけでまた字数オーバー
今から30年前、まだCDがこの世に存在していなかった頃、高校生だった僕は1枚のオペラのレコードに出会いました。バルトーク「青髭公の城」 トロヤノス(S) ニムスゲルン(B) ブーレーズ/BBCSO 購入の動機はもちろん怪し気な曲名とシュー
アンチェルとノイマンの2つのチェコPOの演奏が話題になったので、ちょっと思い立ってチェコの演奏家によるものばかりを3つまとめて聴き直してみました。 アンチェル/チェコPO 1957年録音 <25:26/10:25/17:59
夏休みの宿題よろしく書いているお話。 ついつい書きたいところからかいてしまうので、試作品としてアップした中盤のクライマックスに続けて、終盤のクライマックスが出来上がってしまいました。 ラストシーンが最初に出来ていたりするので順番むちゃくち