「計算する」ことが私たちの脳の働きの基本、エッセンスだと既に述べました。では、感性や理性、あるいは真善美の判断、思考と価値判断、意志と欲求といった区別は一体どこから出てくるのでしょうか。もっと大袈裟に問題を拡大すれば、信念と欲求という心の
「計算する(compute)」という述語はほぼ誰もが知っていて、実際に私たちは計算することができる。計算するとは、チューリング・マシーンを使うのであれば、左右に限りなく伸ばすことのできるテープの上の一つのマス目に0か1の数字、あるいは空白をつくる
風景には不規則な線や面が当たり前のように登場するものだ。山も川も、そして雲も不規則な曲線に満ちている。だから、変幻自在の形を風景の中に見つけることができる。自然は形には無頓着なのかも知れない。だが、人が作り出した街や家、機械や道具を思い浮
公園の片隅に小さな菜園があり、野菜が実っている。子供の頃の記憶が蘇ってくる。夏休みの早朝は畑に行ってナスやキュウリを採ったものである。当時はミニトマトはまだなく、ヘチマは裏庭にあったことなど次々浮かんできて、ナスとキュウリは紅茶とマドレー
(いずれも遺物と紙一重で、心して捉えるべき概念) 「仮象(Schein)」とは架空のもの、フィクション、創作のことです。ですから、文学作品のように仮象は実在しなくても有意味で、有用な場合が数多くあります。プラトンは「イデア」こそが真の実在で、感覚
(3)太陽、月、星 雪がたくさん降った朝のことだった。それは2月の初旬で、雪は今風に言えばパウダースノーで、明け方にはほぼ止んでいた。祖母は玄関から公道までの道をつくるのに忙しく、4歳の私もその手伝いという名目で、外に出る。薄明りの中に青空が
水素は私たちの生活には馴染みがないように見えるが、実は宇宙全体の約70%を占める物質で、太陽などの宇宙の星が輝いているエネルギーはその水素である。地球上では酸素と結びついて「水」として存在している。水素(hydrogen)という言葉は、水(hydro)の
子供の頃、ジェット機やロケットより水上飛行機に憧れたものだ。水上飛行機は今では遺物という感じがしないでもないが、それに似ているのが水陸両用の乗り物。軍隊の上陸用舟艇の他に思いつかなかったが、最近はそのようなバスがあり、観光地で使われている
今年も子供向けの顕微鏡の観察会が行われた。顕微鏡を観察した子供たちと父兄の方々に知ってほしいことを書いたのだが、それを転載しておこう。子供たちへ:顕微鏡で観察すること e-myokoの自然観察が妙高で行われ、子供たちが顕微鏡を通してミクロな世界
この名称から公立の学校を想像するのは難しい。斬新というより、センスのない名前で、当初の「江東区立第二有明小・中学校」という平凡な方がずっとわかりやすい。我が家の前にある有明小学校、有明中学校の名称はそのままとなる。こちらは同じ敷地内に小学
Facebookで私の友人の一人である足立さんが素晴らしいエッセイを英文で書いてくれた。いつも私の駄文を読み、実に的確なコメントをくれる無類の友である。心からお礼を述べたい。ヒマワリは日本的でない花の代表格の一つで、典型的な夏の花。二人にとっては
夏雲の広がる空に機影が見える。夏を念押しするかのような光景である。この光景を言葉で表現したくなるのは私だけではないだろう。飛行機に 立ちはだかるか 夏の雲飛行機の 突き抜けようと 夏の雲飛行機が 抜け出でたるか 夏の雲
彼の家は味噌をつくっていた。味噌の仕込みは2月末から3月にかけて行われていた。煮た大豆をつぶし、そこに麹と塩を加えて暫く寝かすと発酵が進んで味噌ができるという、とてもわかりやすい仕組みなのだが、何かをつくり出すことへの子供の好奇心は強く、彼
彼が水を意識したのは暑い夏の午後だった。とても暑い日で、遊び疲れて外から戻った彼の眼にまず入ったのは土間の大樽で、中に水が一尺ほど張ってあった。この樽は米を研いだり、豆を洗ったりするのに使われていた。 四歳の子供には大きな樽で、中に入れば
子供時代にもっていたが、今ではすっかり忘れ去られてしまった能力のようなものが確かにある。それを確信している人は実は意外に多く、そんな人の話を聞いてみようという訳である。「感性」などと呼んでしまうと味気ないのだが、生き物への共感、大人への恐
線路が、トンネルが、道路が繋がるのは目的達成のわかりやすい姿で、それを見ると大抵の人は安心する。喉に棘が刺さった状態が解消されたような気持になるのは私だけではあるまい。どんな意味でも分断されていたものが繋がるのはそれだけで嬉しい気分になるも
ペパーミントと言えば、ハッカだというのが私の世代の反応で、チューインガムを思い出す。和名はコショウハッカ、セイヨウハッカ。今はハーブとしてお菓子やお茶に使われている。ハーブが植えられた花壇ではそのペパーミントの花が咲き出していた。ペパーミ
昨日は朝の散歩で小学生の時以来刺されたことのないハチに二か所も刺されてしまい、大事をとって東京新潟県人会の会合を欠席した。すると、両陛下が「日本丸」を見学されているニュースを知り、「海の日」の行事でEMELARD ACEが晴海に来ているのではないか
我が家のすぐ先、今は有明アリーナの建設が進んでいる辺りは2005年に埋め立てが完了した地域。周りを見渡せばすべてが埋立地で、何とも心穏やかならざる土地ということになる。そんなところに住むのは物好きというものだが、そもそもどのくらい埋立地がある
船体には「EMERALD ACE, SOLAR HYBRID」とある。このずんぐりした巨体は何か急に気になり出し、調べてみる。世界初のハイブリッド自動車船として建造され、約160kWの太陽光発電システムと、実力値で約2.2MWhの電力量のリチウムイオン電池を組み合わせたハイ
誰もが自由に知りたいことを知り、したいことをする社会を自らの手でつくることができる。これに勝るアイデアがあるかと問われると、今のところはないというのが多くの人の答え。劉暁波氏の死はそのことを再度呼び起してくれた。『零八憲章』は「前言」、「
夏は祭りで賑わう。関山神社の火祭りは7月、深川祭り、佃祭りは8月で、お盆と花火、そして祭りが日本の夏の風物となってきた。夏には祭りがよく似合う。祭りは当然ながら宗教的な行事。だが、祭りは信者だけのものかと言えば、そんなことはない。日本だけで
夏が嫌いな理由を具体的に映像で表現しろと言われると、とても困る。夏の臭い、湿気の感覚、汗の流れる感触など、映像化は結構厄介で、工夫が求められる。だが、夏が好きな訳となると、意外に映像化が容易なのである。夏山、海の砂浜と、どこにも被写体が溢れ
昨日、赤潮が発生していると述べたが、新聞、テレビでも報じられ出している。東京湾全域でみられるが、千葉県側にプランクトンの発生が多い。 気温の上昇に伴い、東京湾内でプランクトンが大量発生し赤潮が広がっている。千葉県の調査船によると、東京湾の
中国の民主活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が13日午後5時35分、多臓器不全で瀋陽の病院で61歳で死去。劉氏は、中国共産党の独裁を批判し、自由、民主の尊重を求める宣言文「08憲章」の起案を主導。1955年、吉林省に生まれ、北京師範大講師だった198
今年もまたヒマワリが咲き出した。日本では夏を象徴する花である。原産地は北アメリカ。花弁は大きな1つの花のように見えるが、実際は頭状花序と呼ばれ、多くの花が集まって一つの花の形をつくっている。和名「向日葵」の由来は、太陽の動きにつれてその方
氷河時代なら温暖化は好ましいことだったはずだが、現在は温暖化と言えば負の効果しか想像されない。いずれにしろ、温暖化は気象を変える。大型の台風が増え、極端で異常な気候が当たり前になっていく。昨今の大雨もその一つ。 地球上の風景は温暖化によっ