以前はいつも午前二時になると目を覚ましていた。眠れないときにメールを寄越す君がいた頃。ランプの点滅がないと安心して再び眠る。瞬く光を見つけると急いで返信をした。今はもう目を覚ますことは、ない。今夜はただ眠り損ねただけ。
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僅かに欠けた月が静かに照らす道を歩く。この道はただ忘れ去りたい記憶の縁を廻る。月のあかりはあの頃と如何程にも変わらぬというに。
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