魚容は、ぎゃふんとまいって、やぶれかぶれになり、「よし、行こう。漢陽に行こう。連れて行ってくれ。逝(ゆく)者はかくのごときかな、昼夜をすてず。」てれ隠しに、甚(はなは)だ唐突な詩句を誦(しょう)して、あははは、と自らを嘲(あざけ)った。
扉温泉桧の湯。1月末の雨氷による倒木で、電気も通じなくなり閉じとったのが、おとついから復活しとったきょうはタイミング良く、仕事休み。漬かってきやしたぜ〜露天に首まで漬かっても、谷間を吹く風にあたまは寒く、湯気は真横にたなびきたもう嗚呼風流な
今回の日記、ちょっと長編になりそうだが、おひまがあるひとは、マア、お付き合いください。鉢伏山荘に友子さんという美人がいた。もう十五年も前だったかしれんが、「わたし、ダザイ大好き!」と友子さんが言ったとき、悔しいような、面白くないおもいをし
ひるのさなかになんぞ眠りこけると、妙な夢をみるおっきな寺だった三十三間堂を何階か重ねたくらいの。ここはヨメハンの実家という設定だ。つくりはもちろん古く、ぶっとい柱も年季が入っている寺の玄関部分は大広間になっており、洋装で着こなした男女三十人
あたたかかった季節が変わったのだ冬子が背中を見せてゆこうとしている仕事帰り、ひさびさ浅間温泉裏山に入った夕暮れの山が好きであるぐるんと歩いて降りてくると、三日月がたかいところに出ているフロ漬かり、ギョーザとシューマイなどを食べ、写真をアップ
寅さんは、第一作から順々に三十作くらいまでは、ぜんぶ観たつもりでいたんだが、第二十三作「翔んでる寅次郎」は、まったく観ちゃいなかったんだその話のマドンナ桃井かおりとその相手役・布施明も、まあ良かったが、今日観たきっかけは、この話に湯原昌幸が
きのうは例年の如く、いまごろんなっての職場の新年会。ビール一杯(苦手なんで)、日本酒2合(まあうまくもまずくもない地酒やった)のあと、熊本と鹿児島の芋のロックを5〜6杯飲んだ初めはチャリを曳いて帰ったが、傾斜が出てきたとこで乗って帰った寒さ
二十三。南米を五ヶ月ほっつき歩いてたあれはペルーだったかボリービアだったか、どこぞの小さな村だか町はずれの安宿に泊まった日のことだ相部屋にはアンデス山中から降りてきたようなインディオのおっさん。アルパカかリャマの尖がり帽、アルパカかリャマの