父は短気でした。私よりひとつ上の世代の中としても、昔気質の人だったと思います。家の中でも、絶対に台所には入らないし、食卓(すでにちゃぶ台はありませんでした。)や居間でも自分の座る場所はきっちり決まっていました。母が「お父さんは一度も私の実家
「花」「キャンプファイアーの歌」に続き、また歌にまつわるお話です。ただし今回は女性は登場しません。若い時から旅行は好きでした。私が好きなのは、昔から歌われてきた歌のゆかりの地を訪ねる旅です。なるほどあの歌の情景のとおりだ、と思うことも、歌が
夜来の風雪は、稜線に近づくにつれてその勢いを増していた。夜を徹してたったひとり剱岳を目指す私は、ようやく別山乗越に達した。ここから稜線伝いに憧れの峰に取り付くのだ!いよいよあの夢にまで見た「岩と雪の殿堂」に踏み込むのだ!私は今から「歴史」を
これは中学生時代大好きだった、今でも好きなミヨの、おそらく最も古い記憶です。いつどこであったことなのか、はっきりしません。おそらく中学時代も初期、1年生の時だったと思います。みんなで集まって、キャンプファイアーをやったのか、やらずに歌だけ歌
ドイツ語は足掛け12年も習いました。途中1年づつ2回挫折しましたので、実質は10年です。ついにモノにはなりませんでしたが、発音は英語よりは簡単です。文法が難しいと言われる方は多いですが、日常会話レベルなら少々間違っても通じるから大丈夫です。
滝廉太郎の「花」は、春爛漫の明治の隅田川が鮮やかに脳裏に浮かぶ名曲です。この作曲家が早世したのは、いかにも惜しいことでした。その歌にまつわる、清く正しく美しい思い出をひとつ。中学校に入学してすぐの頃、自転車で登校する途次ある会社の寮の前を通
ある分野の才能がある人は、そのことについて著しく早熟であるのが普通です。自分に何か特別な才能があるのかと考えると、何も思い付きませんが、幼い頃から模型を見る目は確かだった。それが才能かよ(笑)と思われるでしょうけれど・・・。幼稚園に入る前、
Wandrers NachtliedŪber allen GipfelnIst Ruh,In allen WipfelnSpũrewst duKaum einen Hauch;Die Vögelein schweigen im Walde,Warte nur, baldeRuhest du auch.旅人の夜の歌峰々に憩いあり梢にかよう風もなく森に小鳥の声もやみぬ待てしばし
高校に入った頃、学校の行き帰りにしばしば顔を合わせる小学校高学年の女の子がいた。名前も知らないし、話をしたこともないが、挨拶くらいはするようになった。背が高くてすらりとして、ちょっと大人っぽい子だった。胸の開いたミニのワンピースを着ているこ