「細雪」には、なつかしい地名が沢山出てくる。鯉川筋甲南市場住吉川芦屋西宮北口香櫨園夙川神戸・阪神間で5年間事件記者として働いた私には、忘れられない地名である。
私は谷崎潤一郎の小説が大好きである。最高傑作は「細雪」だと思う。今、また読み返している。(5度目)蒔崗家の家族が京都へ花見に出かけるくだりは、本当に美しい。船場の豪商の一家が時代とともに、斜陽の色を濃くしていく所にも、「滅び」の美学が感じら
アフリカの銀行から盗まれたクレジットカード番号を使って、日本の全国のコンビニからわずか3時間に14億円が盗まれたというニュースは、極めて深刻なグローバル犯罪である。犯罪組織の綿密な計画が背景にあることは確実だ。徹底的な分析が必要である。
ドイツ人の知り合いが、3ヶ月休暇を取るという。熊「えっ?給料なしのサバティカルかい」ド「違うわ。1年間給料を25%減らすことに同意すると、30日の有給休暇に加えて、3ヶ月の特別有給休暇をもらえるの」。熊「というと、30日プラス90日で、12
トルコ議会は、138人の国会議員の不逮捕特権の剥奪を決定。その最大のターゲットは、クルド系議員である。これによって、エルドアン大統領は益々「独裁体制」への道を邁進し、トルコは民主主義国から遠ざかる。メルケルは、難民危機のためにこのような国に
私は、毎朝ミュンヘンでバスに乗る。ドイツでもお年寄りは、知らない人とでも話したがる。今朝は、お年寄りの女性がバスの運転手と世間話をしていた。その会話から、バスの運転手がコソボからの難民だったことがわかった。「私はミュンヘンで27年間バスを運
先日ドイツのロック歌手ウド・リンデンベルクが70歳の誕生日を迎えた。日本でリンデンベルクを知っている人はほとんどいない。私は学生時代、彼の歌が好きだった。カセットテープで何回も聞いて、10曲以上丸暗記した。これが、発音の練習になった。もっと
ヨーロッパの消費者の間では、発展途上国の農民に最低限の価格を保証する公正貿易、いわゆるフェア・トレードの原則に基づいて輸入された食料品の人気が高まっている。 ミュンヘン市内のスーパーマーケットの一角に、Ethiquable(エティカーブル)というブ
日本では映画「ALWAYS三丁目の夕日」などがきっかけとなって、一時昭和ブームが起こった。過ぎ去った時代を懐かしく思う心は、どの国でも共通だ。いま欧州で静かなブームとなっているのが、社会主義時代の製品である。 ベルリンのフリードリヒスハイン地区
我々は、SF映画が現実化する時代に生きている。今年3月23日にマイクロソフトは、ツイッター上で自動的に話をする人工知能ロボット「テイ(TAY)」を初公開した。世界中の人々がこのロボットと会話し、テイは約9万6000回ツイッターに、メッセ
英国のEU脱退をめぐる国民投票の日は、刻々と迫っている。英国人と話すと、必ず出る話題だ。世論調査の結果は接戦だが、まだ考えを決めていない人も多いらしい。欧州の人々は「まさか脱退することはないだろう」と思っているが、もしも脱退希望派が勝った場
「べた記事恐るべし」という諺が新聞業界にある。なぜ13歳の女子中学生2人が、電車に飛び込んで自殺しなくてはならなかったのか。日本は経済大国なのに、なぜ自殺率が世界でもトップクラスなのか。毎年約2万人の国民が命を絶つという事態は、正常なのか。
ニコラウス・ヴァックスマンの1000ページの歴史書「KL」を読む。この本の傑出した点は、これまで知られていなかった多数のエピソードを紹介している点だ。1945年、当時CBSの特派員だったエド・マローは、米軍が解放したブーヘンヴァルト強制収容
トランプは「日本は安全保障についてただ乗りをしている」と批判し、日本が核兵器を保有することを是認すると発言している。トランプが大統領になった場合、米国の日本へのコミットメントが減る可能性もある。このためトランプ旋風は、日本国憲法を改正し、軍
最近、メルケル首相の表情が暗い。その理由は、他のEU諸国が彼女の難民政策を支援せず、ドイツが孤立しているためだろう。 メルケルは去年9月にシリア難民らに対して国境を開放し、ドイツでの亡命申請を許可した。この時彼女は、他のEU加盟国も難民を
ドナルド・トランプが米国大統領になる可能性は、日に日に強まっている。それが米国の多くの有権者の民意であれば、彼は本当にホワイトハウスの主となるだろう。各国の政策担当者たちは、「トランプとともに暮らす世界」というシナリオを想定しなくてはならな
ドイツ・バイエルン州の北部、ミュンヘンから250キロメートルの所にあるバンベルクは、10世紀以来の伝統を持つ城下町。幸い第二次世界大戦による空襲を免れたため、中世の雰囲気がドイツで最も強く残っている街の1つだ。レグニッツ川に面したバロック
ドイツでは右派ポピュリズム政党「ドイツのための選択肢」が勢力を拡大しつつあります。同党は「イスラム教はドイツの憲法と相容れない」と主張し、徴兵制の復活や原発の再稼働、ユーロ圏からの脱退を要求しています。難民危機を追い風として、今年バーデン・
欧州や米国での視察旅行で1泊15万円〜19万円のホテルに泊まった東京都の舛添要一知事は、即刻辞任するべきです。「公僕」意識ゼロ。外国の視察旅行では、訪ねていく方が、相手のオフィスに行くのが普通。「要人が訪ねてくるからスイートルームに泊まった