先週、映画「杉原千畝」を見たので、リトアニアつながりで、ひさかたぶりにチュルリョーニスの交響曲のCDを聴いてみた。演奏はリトアニア国立交響楽団である。チュルリョーニス、といっても知名度は低いだろう。1875年生まれのリトアニア人だ。わたしが
わたしが「杉原千畝(すぎはらちうね)」の名前を知ったのは1990年、NHKで放送されたBBCの「日本への旅路」というドキュメンタリーだった。杉原が発行したヴィザによってナチスから逃れた、幾人もの生存者たちが当時のことを語るものだったが、戦時
(その1より続く)翻訳についても、創作に対しセカンドリーな、二次の仕事であると思われている。ひところまでは大学でも翻訳は権威主義的な、上から目線の(外国語が分からない連中のために)仕方ないから訳してやる、という態度だった。しかし翻訳して読む
池澤夏樹ファンのmixiコミュニティサイトの情報で、関西大学文学部での講演を知りました。現在、池澤氏は関大文学部の「客員教授」に就任、ときおり大学で「客員教授講演会」がおこなわれているようです。関大は、わたしの現在の住まいからもほど近く、関大の
(その1から続く)休憩後、質問に答えるコーナーへ。(白井)「今の日本は受難の時代と言われた19世紀のロシアと似ていると思うのですが・・」という質問です。同様の質問も別にいただきましたので、このテーマから。19世紀のロシアの小説がなぜ面白いか
政治学者・白井聡氏をホストに、毎回ゲストを迎えて語り合う、朝日新聞社のイベントに行ってきました。今回ゲストはロシア文学者・亀山郁夫氏。テーマは「ロシア人の心とは?」。白井さんはこげ茶のスーツ姿、対して亀山さんはノータイで、セーターの上にグレ
橋梁点検の仕事をしているアツシ(篠原篤)は3年前、妻を通り魔事件で殺され、持って行き場のない怒りと悲しみの感情を抱えたまま、日々を過ごしていた。愛する者を奪われた絶望感から、しばらく働くこともできなかったアツシは生活に窮しており、健康保険料
マリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)はロスアンジェルスで夫亡き後、ブティックを経営して暮していた。1998年、姉のルイーゼの葬儀の後、彼女がナチスに奪われた美術品の返還を求めた手紙を残していたことを知る。マリアは姉の意志を継ぐため、友人の息