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日記一覧

父が『触ってもええか』と言うとハルキが『ええですよ』と言った。父は『ほんなら』と素手で触ろうとした。すると、父に向かって古中刑事が『あ!素手は』と遮った。ハルキが『かまわん、かまわん』と言ったが父は『そうじゃったの』と言い、二階の診療室から

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母が目敏く俺を見とがめ『あっちへ行っとりね』と言った。ハルキのヨコの刑事がその時、俺の方を見、母の言う通り『あっちへ行っとけ!』と言った顔をした。俺は瞬間的にムカっとした。その刑事さえいなかったら、母の言う通りにしていたかもしれなかった。し

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    夜霧の流れる波止場夜霧の流れる波止場帰って来たぜと言えば誰もが俯き口を閉ざすわかっているよとおどけてみたってお通夜のようさ、、三年三月の約束がどうして待てない女の移り気タバコの煙さ泣いてはいないさオイラもうたうよ明るい歌を、、夜霧の

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        朝焼けの二人朝焼けに見送らるれ出て行こうか住みなれたアパートに背中むけて君と君と住んだ部屋の部屋の中に思いでを閉じ込めるそんなつもり、、ああ幸せだった君と出会えてだから笑ってさようならさようなら朝焼けに見送られ出て行こうか新

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     ひまわり少しだけ窓をあけたならやさしい風がふき見えない指先がそっとカーテン揺らして行くね切り立ての新鮮な花抱えた僕を見て今日は調子がいいわと君がつぶやく、、、何より大切な人それが君なんだよ微笑む顔にひとすじひまわりの黄色、、薄色の

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   あじさいこれ以上会えないと泣いてたあなたのかぼそいうなじに降りかかる雨よ年の差や立場などそれがなんだと言うんだとなじるよなせめるよなそんな言葉しか他には言えないボクだった、、、遊びならいいのよと笑ったあなたの濃いめの化粧がなぜか嫌だっ

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   無人駅せめても一度会いたくなってみれん心で降り立つホーム旅の旅の無人駅白い白い粉雪が指先をじんじんとやけに凍らせるあの人の住む街は未だ冬の中、、、だけどやっぱり会わずにおくよ襟を立てながら上りのホームこんなこんな無人駅海の海の音がする

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母は、グラスに注がれている俺の視線に気がつくと『誰にもいうたらおえんぞ。お父ちゃんはまだええとしてお婆ちゃんにしられておみ何言われるかしれん、、』と言った。真剣な顔だった。俺は『言わんよ、、』と言いかけた。すると母はそれを遮るように『と、い

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その夜、俺はいくら寝ようと努力しても寝付けなかった。目を閉じると、瞼の裏に、屋台のお兄さんが母に襲いかかって来る姿が浮かんだり、シノハラ先生の家の窯場で、ナツコが、大切にしていた湯のみを土間にたたきつける様子が浮かんで来て困ったからだ。その

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ハルキのいうところでは、放火殺人のけんではシノハラさんの容疑は一応はれたものの、元旦の夜にアリバイ工作を施してまで、シノハラさんがヤギのおじさんの家を、それも、深夜に訪問した事実にかわりはなく、そのこところの事情を詳しく聞きたいとのことだっ

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