稔君はいっぱい話したはずなのに、たった5分の放送で物足りなさを感じてはいたけど、少しでも多くの人に伝わればいいと自分を納得させていました。せっかく放送されたんだからこれを何とか活用できないか?仲間と一緒に考えるようになるようです。上手くいく
取材を終えた稔は早速インターネットを開いてみんなに報告メッセージを書いた。「みなさん、やっと取材が終わりました。緊張して何を話したか覚えていません(笑)きょうは疲れたのでもう寝ます。放送は3日後の夕方だそうです。何分放送されるかわからないけ
やっとテレビの取材が終わり稔君はホッとしているようです。二時間近い取材で言いたいことはすべて言ったつもりではあったけど緊張していたため言いたいことが伝わったかどうかが不安になっていました。どのように編集されるのか気になりますが。放送当日の新
女性リポーターは国連で演説する「世界平和の提案書」の原稿を手に持って稔に質問をした。「この提案書は素晴らしいことが書いてあるけど稔君が書いたの?」「いえ、僕じゃないです。インターネットで知り合った幸夫さんに書いてもらいました」「そう、ところ
テレビの取材が始まりました。限られた時間内で言いたいことが全部話せるのか?女性レポーターが稔君に聞きたいことは何なのか?世界平和に興味を持ったのか?お金のない世界に興味を持ったのか?12歳の少年が国連で演説することに興味を持ったのか?何はと
稔は学校へ行くとさっそく友達に取材OKの話をした。そして担任の先生にも報告すると「良かったな〜、頑張れよ。応援してるからな」と言ってくれた。翌日テレビ局から稔の自宅へ電話がかかった。「テレビ局のものですが、希望さんのお宅ですか?」「はい」「
ついに稔君がローカルとはいえテレビの取材を受けることになりました。何を質問されて何を応えるのか?稔君にとっては自分の人生の未来をより良いものにしたいだけだったのに、周りの大人たちまで巻き込むことになってしまいました。何がどうなっていくのか?
翌日、幸夫が各政党とテレビ局のブログを探し出し一覧表を作って提示した。「幸夫さんご苦労様です。ありがとうございます」「稔君、こんにちは。各政党とテレビ局への提案投稿は僕と栄治君と素子さんと美佐枝さんの4人でやるから稔君はこの一覧表にない所を
学校の友達もインターネットの仲間も積極的に拡散を始めました。世界情勢や国内問題を世間ではどのくらい危機感を感じているのか?子供たちは毎日が楽しければ良かった。大人たちはいくら頑張っても世の中は変わらないと諦めていた。そんな中でやるだけやって
「そこで、みんなにお願いがあるんだ。インターネットを使って世界平和の提案書を拡散してもらいたいんだよ」「どうすれば良いんですか?」「スマホでもパソコンでも良いから提案書を見てもらえるように働きかけるんだよ。そして『僕たちの仲間が国連で演説で
学校の仲間は世界平和を実現するのは自分たちのためだと確信したようです。国連で稔君が演説できるのか?舞台は学校から稔君の部屋に移ります。インターネットの世界へ。あらゆる可能性を信じて出来ることを考えていきます。インターネットが大きな力を発揮し
先生は生徒たちに言いたかったことはまだあったようです。「君たちにもう一つこれから連想してもらいたいことがあるんだ。それはね、いじめの問題なんだ」「いじめの問題と関係あるんですか?」「この文章を考えて欲しいんだよ『自分を大切にしたいのなら周り
自分が良くなるための努力は素晴らしい。だからといって他人を犠牲にしてはいけない。世界平和を考えたときも同じことが起きて他を犠牲にすることが世界平和を妨げる。それを先生は言いたかったようです。この話題から学校での問題の一つが解決出来るのではな
次の特別活動の授業では先生があらかじめプリントを生徒全員の机に配っていた。そのプリントには生徒たちに考えて欲しい内容が書かれていた。「このあいだ、みんなの意見を聞いてとても参考になりました。ありがとう。きょうは先生とみんなが一緒に考えて欲し
大人のずるさを生徒たちは見抜いていたようです。子供たちは大人の気付いていないところがわかるのなら世間の常識の中を覗いて見てもらう。常識と言われている当たり前のことが子供たちにはどのように受け止められるのか?違う視点で考えてみることを提案する
稔は帰宅するとインターネットを開いて仲間たちへ状況報告した。「みなさん、学校で提案書の勉強会をしました。そしたら先生が『世界平和はなぜ実現しないのか?』という宿題を出されました」しばらくして栄治が「学校の先生にも答えは見つからないんだろうね
「世界平和はなぜ実現しないのか?」先生は生徒たちに宿題を与えました。大人でもわからない答えをどうやって導き出すのか?大人たちの言う世界平和が実現しない理由は子供たちが納得するのか?子供たちは彼らなりの意見を持っているようです。先生は生徒に何
楽天ブログ「知恵の輪」が72万アクセスを超えました。ありがとうございます国連で演説するための「世界平和の提案書」を書いています。http://plaza.rakuten.co.jp/chienowa/5018/小説が世界を変える小説を書いています。小学6年生の男子が世界平和
プリントが配られてみんながざわついた。「みんなは世界平和ってどんな世界がわかりますか?」先生がみんなに質問をした。「はい、世界から戦争がなくなることです」「世界中の人たちが仲良くすることです」「困っている人たちがいたら助けてあげることです」
学校では具体的に世界平和を語らない。でも世界平和がどんな世界なのかはおぼろげながら知っている。お金の要る世界なら難しいけどお金のない世界なら出来ると思ってる。自国の平和は実感していたものの世界平和まで身近に感じることが出来るのか?ましてや世
小学校の職員会議では小学生が国連で演説することなどありえないと一笑していたが特別活動としてなら学ぶ価値はあると判断しました。そして一週間後稔は職員室へ呼ばれた。「稔君、やっと許可が下りたよ。特別活動の中で勉強して良いって。良かったな。近いう
ついに稔君が担任の先生に打ち明けましたよ。今まで小学校では世界平和について学んだことはあるけど具体的に実現すること、お金のない世界の話題まで。学校でこういう授業はありえるのか?稔君の本気はどこまで通用するのか?稔君はゲームで友達とつながるこ
「さて、幸夫さんが書いてくださった提案書だけど内容について変更とか書き足しとかありますか?」素子が全員の意見を聞いてみた。「細かいことまで書き足したら文章が長くなって聞く人の感動が薄れてしまうと思いますよ」「私もそう思います。細かい内容は『
核廃絶や戦争反対に力を注ぐ人たちは多いのに世界平和の実現がなかなか出来ない。なぜなら戦争の悲劇を二度と起こさない反省に意識が向いて世界平和の実現に意識が行かなかった。国連での演説が稔君に決まって世界平和を学んできたことを思い出した。世界平和
「それでは最後の部分を書きますね」〜〜〜提案書原稿(5)〜〜〜最後にみなさんにもう一度イメージしていただきたいことがあります。一つの時代に二つの世界を作ることです。今のお金の要る世界とお金を使わないもう一つの世界です。 戦争も貧困も飢餓
大人たちは他人の不足を物やお金で支え合うことで解決していたけど子供の稔君は心と心の関係を大切にすることを実感していたんですね。若干12歳の稔君の意見は思いつきとはいえみんなの意識に気付きを与えているようです。提案書の締めくくりはどういう内容
「文化交流は今でもいっぱいあるけど日本を知らない人たちも多いですよね」「日本を知らない人たちも日本を嫌っている人たちも交流が増えれば解決しそうな気がします」「僕もそう思います」みんながコメントを書いた。そこで稔が思い出したことを書いた「学校
日本のテレビ番組は世界の人たちとの交流を取り上げていますよね。外国で活躍している日本人。日本で活躍している外国人。外国文化を学んでいる日本人。日本文化を学んでいる外国人。日本の道具が外国で大切に使われている。外国の道具が日本で大切に使われて
200を超える国や地域の民族が家族のようになる世界って?幸夫が続いて提案を出してきました。「以前、世界中の民族の文化を尊重するという話をしましたが、信頼関係をもっと深めるために文化交流を盛んにしたら良いと思うんです。それが次の提案です」〜〜